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2014.10.24 Vol.23 New Moon / for 304 greenz people
グリーンズ会員が区切りの300名を超えました、感謝!
今回も greenz people のみなさまに、「グリーンズのつくり方」をお届けします。
 
<vol.23>の目次

FEATURE / 前野隆司さんに聞く「イノベーション教育の現在地」
SCENES / 虎ノ門、山梨、南三陸...近ごろのグリーンズ
COMMUNITY / 阿部星渚さんに聞く「ライターインターンのその後」
Q&A / フクヘンおのっちに質問「15年後の自分へのメッセージ」
 
 

FEATURE

イノベーションを教育するってどういうこと?
慶応SDM前野隆司さんに聞く「イノベーション教育の現在地」

with Takashi Maeno / interview by YOSH


こんにちは!グリーンズ編集長の兼松です。

以前もお伝えしましたが、2016年より、京都精華大学人文学部の特任講師として、
ソーシャルデザイン・プログラム(社会創造演習)」という必修科目を
担当させていただくことになりました。

大学のカリキュラムづくりは自分にとっては未知のフィールドなので、
「とにかく解像度を高めよう!」と、いろんな方に相談しているところです。

そして予てから、話を伺いたいと思っていたのが、
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(以下、慶応SDM)委員長であり、
イノベーション教育学会第2回年次大会」の実行委員長でもある前野隆司教授でした。

ソーシャルデザインがアカデミーの分野でどんな広がりを見せているのでしょうか。
「イノベーション教育」のそもそものところから、カリキュラムをづくりのヒントまで、
前野さんとのお話を、みなさんとも共有したいと思います。(YOSH)


 

慶応SDMの前野隆司さん
 
YOSH 今日はありがとうございます!
 
前野さん こちらこそ、よろしくお願いします。
 
YOSH いま「空海とソーシャルデザイン」という
連載をしているのですが、
ずっと温めていたアイデアを、
世に問うきっかけをいただいたのが、
ちょうど一年前のSDM公開講座だったんですよね。

そういう意味では、前野さんは
僕にとって恩人のひとりなので、
久々にこうやってお話できて、
とても嬉しく思っています。
 
前野さん こちらこそ、その節は
ありがとうございました。

そのときは、猪子寿之さん、
古田秘馬さんなど、僕が単純に
「すげぇ!」と思っていた人に、
声をかけさせてもらった、
というだけなんですけどね。
 
YOSH それこそ、とても光栄ですし、
改めて感謝しています。

ちなみに「どんなテーマでもOK」
ということだったので、
グリーンズの話ど真ん中ではなく、
仏教の話になったことに
驚かれたかもしれませんが(笑)
 
前野さん 確かに予想外ではありました(笑)
 
YOSH ただ、改めて原稿を書いていて、
最初がSDMだったことに、
深い意味があったなあと思っているんです。

例えば今、「即身成仏」という章を
書いているんですが、それって端的にいえば、
「システム思考」そのものなんですよね。
 
前野さん おお、それはまた気になりますね。
 
YOSH 前野さんも仏教がお詳しく、
話が尽きなさそうなので(笑)
そろそろ本題に入りますね。

今日、前野さんに伺いたかったのは、
「イノベーション教育の現在地」
というテーマでした。

まずは基本的なところからで恐縮なのですが、
「イノベーション教育」って、
そもそも何なのでしょうか?
 
前野さん そうですね。わかりやすくというと、
「0から1を生み出す人材を育てる」
ということです。

今までの教育は、「1をどう10に改良するか」
という考え方が中心でした。
 
YOSH 「変える」と「つくる」の違い、
でしょうか。
 
前野さん はい。改良型で勝つという、
日本の大企業がやってきたことが
いよいよ成立しなくなってきた。

その危機感が現実的になってきた
結果としてイノベーション教育に
注目が集まっているのかなと。
 
YOSH となると、現役の社会人さえも、
「新しい考え方を学び直さなくては」と、
切実になっているわけですね。

日本におけるイノベーション教育が、
まずは大学院で興ってきたのも納得できます。
 
前野さん 今までの日本は、学校教育や会社組織、
行政の構造に至るまで、
すべてを縦割りにすることで、
価値を生み出してきました。

その上で、いま新しい時代が
始まっているのであれば、
教育をアップデートせざるをえないですよね。
 
YOSH そうですね。
過去を否定するのではなく、
みんなで次に一緒に進みましょうと。
 
前野さん 「システム思考」や「デザイン思考」といった、
新しい考え方は、ここ10年で、
世界のスタンダードになりつつあります。

イノベーション教育で有名な
スタンフォードのd.schoolは、
2005年開校で、慶応SDMは2008年、
東大i.schoolは2009年の設立です。
 
YOSH まだそれくらいしか経っていないとは、
ちょっとビックリです。
 
 

慶応SDMが育成する学生像
 
YOSH その中で、「イノベーション教育学会」が、
2013年に設立されたわけですが、
きっかけは何だったんですか?
 
前野さん d.schoolなどの影響で、
慶応や東大だけでなく、京大や九大など、
日本でもデザインスクールが
ますます増えています。

そこでバラバラに活動するよりも、
日本型のベストプラクティスを共有して、
さらによりよいものを生み出そう、と
それぞれの教授たちが意気投合したんです。
 
YOSH いいですね。
 
前野さん もうひとつ、各大学で共通していた悩みが、
「大学の中での肩身の狭さ」だったんです。

いつだって新しい試みというのは、
それなりに敵をつくってしまうので、
「よく名前は聞くが、あいつら何やってるんだ」
みたいな声も随分ありまして。

社会的なニーズは確実にある。
だからこそ、そういう声にきちんと
応えていけるように、
まとまっていきましょうと。

まだまだ大学内の小さな動きとは言え、
新しい学問を広げるために、
最近では文科省も動いてくれています。

やっと潮目が変わりつつある、
というところでしょうね。
 
YOSH 一朝一夕にはできないわけですね。
学会ではどんなことが、
発表されているんですか?
 
前野さん 本当に様々ありますが、
多いのはワークショップの手法、
みたいなことですかね。

ウェブサイトからも資料が見れるので、
よかったら見てみてください。

大学だけでなく企業の方も発表されていたり、
学会という名前がついていますが、
任意団体なので、とても自由なんですよ。

基本的に「学会長もつくりたくない」
というスタンスですし(笑)
 
YOSH では、グリーンズとしてや、
京都精華大学として入りたい、
というのもあり?
 
前野さん もう、ウェルカムですよ。
 
YOSH そのときは論文を書くんですか?
 
前野さん いや、ポスターセッションが中心なので、
参加のハードルは低いと思いますよ。

ちょっとヘンなのが来ても、
いずれ勝手に淘汰されるから、
基本的に全部オープンでいいのでは、と。
 
YOSH プロセスそのものが
とても画期的ですね(笑)

ちなみに学会の中で、イノベーション教育を
必修にしている教育機関はありますか?
 
前野さん 慶応SDMでは必修ですが、
多くの大学では「来たい人が、少人数で集まる」
という感じでしょうね。
 
YOSH そうなんですね。
必修って義務みたいなものなので、
どうしてもモチベーションに
ムラがあると思っていて、少し心配していて。
 
前野さん 僕たちみたいに、
「受けたくない人も来る」中で、
授業をする難しさを知っている人は、
確かに少ないかもしれませんね。

まあ、モチベーションに差があるのは、
ある程度は仕方がないと思いますよ。
SDMでも全員の満足度が高いわけでは
ないですから、安心してください。
 
YOSH 前野さんにそう言っていただけると、
ちょっとほっとします。

僕の大学時代を振り返っても、
そのときはピンとこなかった一言が、
ふと数年後に身になることもありますし。

そういう意味では欲張りすぎず、
いい種を植えられたらいいのかなあ。
 
前野さん そうですね。学びは学生なりに
深めていくものですし。
 
 

システム×デザイン思考で世界を変える』慶應SDM
 
YOSH さらに僕の場合、大学を卒業したり、
一度社会に出て問題意識を持った
大学院生向けではなく、
つい一年前までは高校生だった、
大学二年生が対象というのも、
ちょっと悩みどころで。

何色にも染まっていないというも、
魅力だとは思うのですが、
まだ不安の方が大きいです。
 
前野さん それについては、
少なくとも大学一年生じゃなくて、
よかったと思いますよ。

二年生にもなると、
いろんなイベントにも参加していたり、
先輩との付き合いなどもあって、
意外と社会性は上がっています。

大事なのは「恋愛」や「就職」のように、
彼らにとって、興味のあるテーマを
意識することですかね。
 
YOSH なるほど。

ここで僕の課題意識を整理すると、
(1)必修科目と、(2)大学2年生と、
もうひとつが(3)大人数、
ということなんです。

まだ定員はわかりませんが、
100〜200人でワークショップを
展開しなくてはいけない。

何回か経験はあるのですが、
ひとりで場をホールドするのは、
ちょっと限界もありました。
 
前野さん 大人数だと単純に、
スタッフがたくさんいる
必要はありますね。

僕たちも80人を5人ずつくらいに分けて、
グループワークをするときは、
必ずどのチームにも経験者を
入れるようにしています。

最初の一年は大変ですが、
一年経つと、先輩が経験者として、
参加してくれるようになりますし。
 
YOSH いいですね。
 
前野さん 大事なのは各コマの目的を
明確にすることで、それによっていろいろ
やりようはありますね。

大人数を相手にまずは講義を行って、
重要なポイントをインプットしつつ、
グループワークでは、より実感することを
大切にして、アウトプット方法を考える。
結局はどう問いかけるか、次第なのかなと。

いずれにせよ、兼松さんが向き合っている、
さまざまな条件をクリアしていけば、
相当のノウハウが貯まっていくと
思いますよ(笑)
 
YOSH そう考えると、
前向きに考えていけそうです。
 
前野さん もちろん大人数のメリットも、
いろいろありますからね。

例えば拡散効果が期待できるし、
参加者の多様性も魅力です。
少人数だと、どうしても
絞る必要がありますから。
 
YOSH 確かに、多少はカリキュラムに
興味を持ってくれる学生も、
いるとは思いますが、
そればっかりでもつまらないですしね。

僕は編集したり、文章で表現したり、
よいコンテンツを生み出すことこそ、
人文系の才能だと思っているので、
それをディープに深める人と
広くソーシャルに展開していく人が、
協力する場になるといいのかも。

ワークショップでは寡黙だけど、
素晴らしい小説を書いているなら、
それでいい、という感じで。
 
前野さん そうですね。

その上で、ざっくりとでも
「社会のために」といった、
共通の目的を持つことは、
必要だと思います。

そこも共有できないまま、
モチベーションが低い人が混ざっていると、
軋轢を生じることもあって、
積極的に学びたい人にも悪影響を
与えることもありますから。
 
YOSH なるほど、なるほど。
今日少しお話しさせていただくだけで、
勘所が見えてきた気がします。

必修で、大学で、大人数で、
やっている学校が少ないということで、
意義深いテーマをいただいたのだなと、
再確認することができました。

ありがとうございました!
 
前野さん 絶対、イノベーション教育学会でも
注目を浴びると思いますよ。
期待しています。
 
 


SCENES

小屋展示場、リトルトーキョー改装、山梨、南三陸...
近ごろのグリーンズの風景

selected by Nao, Yosh, Ono and Shotaro

 

2014年10月4日(土) 小屋展示場にて
SuMiKaの小屋展示場、はじまりました!オフグリッドな暮らしの実験場も盛況です。
今後、いすみに移して、断熱、雨水利用、太陽熱、ソーラー発電、
コンポストトイレ、薪ストーブなどをテーマに、
みんなで未来の暮らしを考えるワークショップをやる予定(菜央)
 

2014年10月12日(日) リトルトーキョーにて
リトルトーキョーのデッキが広くなり、小屋BOOKSも増床してる!(小野)
 

2014年10月21日(火) 山梨にて
「ものづくりとソーシャルデザイン」のワークショップで甲府へ。
d&d山梨に、5分だけ寄ってみた。(YOSH)
 

2014年10月22日(水) 南三陸にて
この美味しさを南三陸から届けたい気持ちだけはあります。(しょうたろう)
 

 


COMMUNITY

元インターン阿部星渚さんに聞く
「ライターインターンのその後」

with Hoshina Abe / interview by Kota


グリーンズでは4ヶ月間みっちりと、グリーンズ的な記事の書き方を学ぶ
「ライターインターン」という仕組みがありますが、
卒業後にも新しい関わり方でグリーンズに参加されている方がいます。

今回は、ライターインターン卒業後に、greenz globalのメンバーに加わって
ブランドマネージャーとして活動している阿部星渚さん(通称ホッシー)に
お話を伺いました。(コウタ)


 

元インターンのホッシー
 
コウタ ホッシーとぼくは、ライターインターンの同期ですよね。
ぼくらの期は、ハングアウトを使って
全世界から募集を始めた最初の期でしたが、
ホッシーは留学先からのニューヨークからでした。
 
ホッシー うん、当時ニューヨークでは
地元のイベント情報誌で記者インターンをしていて、
英語の資料を読んだり、記者会見に参加して、
現地の日本人向けに日本語の記事を書いていました。

その活動を続けるなかで、
「書くこと」をもっと勉強したいなと
思っていたんです。
 
コウタ ライターインターンのときは
あったかテクノロジー』という
マイ企画を展開しましたね。
 
ホッシー マイプロのネタを考えてください、
と言われたとき、せっかくやるなら
“自分ごと”として取り組めるテーマがいいなと思いました。

その当時、テクノロジーは大幅に進歩しているのに、
幸福度と比例しなかったり倫理問題が発生していて、
なんで人間はテクノロジーと
“共生”できないのだろうと思ってました。
 
コウタ たしかに、遺伝子組み換え問題とか、
赤ちゃんの生前診断とか…
 
ホッシー だから、自分自身もテクノロジーについて
理解を深め、共生のあり方を探るために、
テクノロジーをテーマに企画を立ち上げました。

自分が書いたものが多くの読者のもとに届いて、
記事のメッセージに共感してもらえたり
同じ問題意識を共有していることを知れたことは、
私にとっても大きな衝撃でしたし、
記事を書いて発信する楽しさに
そこで気がついたような気がします。
 
コウタ ライターインターンを卒業したあとは
就職活動を経て、greenz globalにも
参加してくれました。
 
ホッシー ニューヨークで一年間過ごしていくうち、
「まだまだ日本のいい面が海外に伝えきれていない」
と思うことがあったんです。

ビジネスのアピール力で負けてしまったり、
漫画やアニメに偏っていたり。
だからこそ、日本のソーシャルデザインや
アイデアを海外に発信していくという
greenz globalのビジョンに強く共感したし、
「greenz globalにこそ自分のやりたいことがある!」
と思いました。
 
コウタ 改めて、いまの役割を教えてもらえますか?
 
ホッシー 記事を編集する作業は
コウタくんたちが担当しているので、
それ以外のマネージメントをしています。

ブランドマネージャーというと
「ブランド価値を高めていく」という
イメージを持つかもしれませんが、
greenz globalはまだまだ知名度が低いので、
認知を高めていくために
施策を打っていくことが私の役割です。

そして今は、数年後のマネタイズの
きっかけになるような試作モデルを
つくれるといいなぁと思っています。
 
コウタ そのほかに、6月には英語で運営した
「green drinks English」でも大活躍でした。
 
ホッシー そのときは「Lalitpur」の
向田麻衣さんをゲストに迎えて、
どういう話をしてもらおうか、
どんなワークショップを企画しようかを考えました。
 
コウタ その経験が、他に関わっている
プロジェクトでも役立ったらしいですね。
 
ホッシー うん、いま「Lifenote」という
プロジェクトにも関わっていて、
講演者チームで活動しているのですが、
グリーンズで常に伝える相手のことを考えて
イベントを企画したり記事を書いたりしていた経験が、
まさに役立っています。

このプロジェクトは
「生き方の多様性をつくろう」というビジョンの元、
さまざまな生き方をしている
ゲストの講演とワークショップ、
ウェブサイトを通じたネットワークを通じて
自分らしい生き方や生き方の軸を持つ人を増やす
という活動をしています。
 
コウタ イベントにはグリーンズでもおなじみの方も、
いっぱい登壇されるそうですね。
 
ホッシー はい、12月6日(土)には、
『都市と地方〜あなたにとって理想の住まいとは〜』
というテーマで、第2回目のイベントを行います。

ゲストとして面白法人カヤックの柳澤大輔さん、
高知在住ブロガーのイケダハヤトさん、
リクルート住まいカンパニーSUUMO編集長の池本洋一さんも
参加してくれるので、ご興味ある方は
ぜひ“Lifenote”で検索してみてください(笑)
 
コウタ ぼくも、ぜひ行きます!
最後に、あなたにとってグリーンズとは?
 
ホッシー 「おもしろいヒト・モノ・コト」が
集まっている場所!

グリーンズではいつも新しい何かが起こっているし、
それに関わるいろんなヒトも集まっていて、
いつもワクワクしています。

私はとにかくおもしろい
ヒト・モノ・コトが好きなんです。

なので、グリーンズの空気に触れて
刺激を受けて自分自身もっと面白くなりたいし、
自分がグリーンズに対してなにか働きかけることで
もっとグリーンズが面白くなったら
素敵だなと思っています。
 
コウタ ホッシーがgreenz globalをさらに
引っ張って行ってくれること、
期待してます。

今日は、ありがとうございました!
 
 


Q&A

フクヘンおのっちに質問です。
「15年後、何をしていたいですか?」

with Sachie Sunagawa


メルマガの〆は、greenz people と一緒につくるフリートークの質問コーナーです。
ご質問・ご意見などは people@greenz.jp までお気軽にお寄せ下さい!

 

今回は、会員の砂川祐恵さんが質問します

Q. 昔もいまも変わらず、充実した今日でありたいと思っています。

もし未来の自分から今の自分へ、メッセージがあるとしたら何でしょう?

ライフキャリアを自由に考える社会環境になるといいな、と思いますし、子どもたちが大人になる15年後には、きっとそれが当たり前の未来になっているといいな、との願いを込めつつ、フクヘンさんに聞いてみたいです。

10年後は自分や家族のことを「想像」できる気がしますが、15年後は未来を「創造」しながらイメージしないと楽しくないかな、と思ったので。(砂川)

▼ ▼ ▼


フクヘンの小野が答えます

A. 明日死んでも後悔しない、充実した今日でありたいと思っています

2014年現在で30歳の僕は、15年後、45歳になっていますね。いまの僕にとっては、なにか、途方も無いほど遠い未来のように感じます。

逆に15年前は15歳、西暦1999年でした。2000年問題や、ノストラダムスの大予言も含めて、「終末」感が世界を覆っていた記憶があります。1999年がどんな年だったか、Wikipediaの「できごと」から印象的なものを抜き出してみるとこんな感じになりました。

2月28日 - 臓器の移植に関する法律に基づく初めての脳死臓器移植が実施される。
3月27日 - 日産自動車、フランスのルノーと資本提携を結ぶ。
4月7日 - 西武の大物ルーキー・松坂大輔投手が日本ハム戦でプロ初登板を果たし、8回2失点の好投でプロ初勝利。
4月11日 - 石原慎太郎、東京都知事に当選。
6月1日 - ソニーが子犬型ペットロボット「AIBO」の発売を開始。
6月23日 - 男女共同参画社会基本法が成立。
7月16日 - ダイオキシン類対策特別措置法制定され、排出されるダイオキシン類削減の取組みが進む。
8月30日 - 東ティモール住民投票実施、独立支持78.5%。
9月30日 - 東海村JCO臨界事故発生。茨城県東海村の核燃料施設JCOで日本初の臨界事故。2人死亡。
10月5日 - 自自公連立により、小渕2次改造内閣が発足。

いまと比べて随分昔のような気ももしますし、あまり変わっていない気もします。

今年、グリーンズも9年目を迎え(2006年参画の僕にとっては6年目)、ようやく、みんなが「ほしい未来づくり」をするのためのスタートラインに立てたのかもしれないという感じがしています。

15年後にこれをしていたいという具体的なものはありませんし、逆に、出そうと思えばいくらでも出せるほど、僕は職人タイプというよりはプロデューサータイプなのですが、相も変わらず、「ほしい未来づくり」のためのチームづくりと事業づくりをやっている、というのが、ある程度固いところでしょうか。

とにかく昔もいまも変わらず、明日死んでも後悔しない、充実した今日でありたいと思いながら、生きています。だから 15年後の自分から、いまの自分へのメッセージは「15年後も楽しくやってるよ」ですかね。

ご質問いただいた期待感に、直球では答えられていないとは思うのですが、僕の素直な想いです。


 



最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
次回の発行日は<11月23日(日)>の予定です。

メールマガジン編集長:YOSH(グリーンズ編集長)
編集:鈴木康太(グリーンズ編集部)
発行:NPO法人グリーンズ
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配信停止については people@greenz.jp まで