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2014.11.23 Vol.24 New Moon / for 326 greenz people
11月はグリーンズの決算月!一足早く一年を振り返っています。
今回も greenz people のみなさまに、「グリーンズのつくり方」をお届けします。
 
<vol.24>の目次

FEATURE / 藤澤陽さんに聞く「新しい時代のまちづくり」
SCENES / 高野山、福岡、清里...近ごろのグリーンズ
COMMUNITY / 池田美砂子さんに聞く「ライフステージとグリーンズ」
Q&A / 編集長の菜央さんに質問「田舎暮らしに必要な力とは?」
 
 

FEATURE

green drinksよりも広がってる?
「前橋〇〇部」藤澤陽さんに聞く「新しい時代のまちづくり」

with Yo Fujisawa / interview by Nao


こんにちは! NPO法人グリーンズ代表理事/greenz.jp編集長の鈴木菜央です。

2007年にスタートし、今も毎月第2木曜日に開催している「green drinks Tokyo」ですが、2010年からは、「green drinks Japan」として全国で開催を呼びかけるようになり、現在60か所で定期的に開催されるようになりました。 greenz people のみなさんのなかにも、「どこかの green drinks に参加したことがあるよ!」という人もいるのではないかと思います。

こうして少しずつ green drinks を広げてくる中で、最近気になる存在がいます。それが、自分の好きなコトをテーマに、自由に"部活動"を発足できる「前橋〇〇部」です。なんと、前橋だけで既に100の部活動が生まれているだけでなく、全国で33か所も「ご当地〇〇部」が立ち上がり、楽しそうな部活動が日々生まれ続けているのです。

そんな前橋〇〇部はどんな風に生まれたのでしょうか。そして、 green drinks として学べることは? そこで今回は「前橋〇〇部」の言い出しっぺである藤澤陽さんに、お話を伺いました。(菜央)


 

「前橋〇〇部」の藤澤陽さん
 
菜央 こんにちは、よろしくお願いします。
 
藤澤さん こちらこそ、よろしくお願いします。
 
菜央 さっそくなのですが、前橋では今、
どんな部活動があるんですか?
 
藤澤さん 「前橋パフェ部」「前橋あみもの部」
「まえばし×ふくしま部」「前橋葡萄酒部」
「前橋ケンチク部」…など、何でもアリで、
約100の部活動が発足しています。

「何かやってみたいけど
どう始めたらいいのかな…」という人たちを
どんどん掘り起こして来た感じです。
 
菜央 はじまったきっかけは何だったんですか?
 
藤澤さん 3年半ぐらい前に、
群馬に帰ったのが始まりですね。

それまで僕は真田武幸くんと一緒に、
秋葉原のNPO法人リコリタ
「うち水っ娘大集合!」という
イベントを10年ほどやったり、
首都高速道路の交通安全を啓蒙する
TOKYO SMART DRIVER」というプロジェクトに
携わっていたりと、コミュニケーションを
主軸に置いた活動をしてきました。

その後、震災とは関係なく、
実家を継ぐために前橋に帰ったんですが、
特に面白くないわけです。
 
菜央 そうですか?
この間、ジョウモウ大学のイベントで、
はじめて前橋に行きましたけど。
 
藤澤さん 見ていただいて分かったと思いますが、
前橋って、いわゆる観光資源や
名所が凄く少ないんですよ、
ひいき目に見ても……。

それは戦争の時にすべて
焼かれてしまったことが原因なので、
仕方がないんですけど。
 
菜央 そうだったんですね。
 
藤澤さん それで、前橋に戻った僕にも、
何かできることがないかなと思っていて、
「前橋自転車通勤部」という人たちに
出会ったのが原点なんです。
 
菜央 それはどんな活動だったんですか?
 
藤澤さん ただ「自転車通勤をする」という
ユル過ぎる共通点だけでグループをつくって
楽しんでいたんですね。

凄く個性的だし、ユーモアもあって、
魅力を感じました。

その後、「前橋自転車通勤部」と
行動をともにするようになって、
だんだんと前橋が面白くなってきたんです。
 
菜央 というと?
 
藤澤さん さっきも言ったとおり、
前橋には観光もないし、名物料理もない。

そこから、「どうやってこの街を
盛り上げようか」と思っているうちに、
「結局、人しかないんだな」と
行き着いたんです。

一人ひとりが面白いものを持っているし、
自転車通勤だけで人が集まれるんだから、
一つひとつ掘り下げていけば
コンテンツになるんじゃないかと。
 
菜央 いいですね。
 
藤澤さん それでさっそく、自分たちの趣味を
〇〇に入れてみて、まずは自分たちで
いろんな部活動を立ち上げていきました。

するとだんだん「オレらだけでやってても
もったいないから、みんなに開放しよう!」
という話になったんですね。

最初は「前橋□部」だったんですが、
みんなは「前橋まるまる部」と呼んでいて。
「じゃあ、前橋〇〇部にして、
ブランディングしていこうよ」となって、
僕がデザイナーとして形にしていきました。

最初は二人だけだったんですが、
そこから活動が加速しましたね。
 
菜央 コミュニケーションが得意な人が加わると、
活動が広がるっていくんですね。
 
藤澤さん ちょうどその頃、「アーツ前橋」という
複合芸術施設がオープンしたのも
大きかったですね。

それで前橋が盛り上がるかもしれないという
空気感ができていって、〇〇部の活動が、
街中の動きの起爆剤になっていったんです。

部活が30〜40ぐらいできた去年の春には、
bushitsu」と呼ばれる拠点もできました。
リトルトーキョーのような、
みんなが集まれる場所です。
 
菜央 ちなみに、その家賃は
どうやって捻出しているんですか?
 
藤澤さん 光熱費込で2万5000円なので、
ちょっとした仕事をこなせば、
十分に回せる金額なんです。

菜央さんも東京からいすみに
引っ越されてるからわかると思うんですが、
都内じゃできないことが、
いろいろあるんですよね。

特に〇〇部はUターン組が始めたので、
前橋で、どれだけ面白くできるかを、
いつも課題にしていますね。
 
 

全国に広がる「ご当地◯◯部」
 
菜央 「前橋〇〇部」を参考にした
「ご当地〇〇部」が増えているようですね。
 
藤澤さん 11月頭の段階で、北海道から沖縄まで、
33か所になりました。

特に今イキがいいのは
「稲毛〇〇部」と「松本〇〇部」ですね。
昨日も沼津からご連絡があったところです。
 
菜央 基本的には、「始めるときには、
連絡ちょうだい」という感じですか?
 
藤澤さん 多くの場合、Facebook経由で連絡が来ます。
その後に、最初にお願いするのは、
ロゴづくりなんです。

自分でつくれない場合は、
「つくれる人を探してみませんか?」と
周りに聞いてもらいます。
 
菜央 それはどうして?
 
藤澤さん まず、そういうことができないと、
〇〇部を運営するのは
難しいと思うんですよね。

とはいえ、今まで全員、
イラストレーターを使える人を見つけて、
ロゴを送ってくれています。
 
菜央 それが通過儀礼になっているんですね。
それ以外に何かルールがありますか?
 
藤澤さん 一応、規約もあるんですが、
「カッコよく運営しましょう」とか、
「ロゴはかっこつけましょう」とか
くだらないことばっかり書いてあって(笑)
基本は「ダサいことをしないでください」ですね。

特に、ロゴが何十個もズラーっと並んでいる
姿を見るのはいい感じなので、
それはこだわってもらっています。
 
菜央 ロゴが並ぶと壮観ですねー。
 
藤澤さん ロゴの丸の2色には意味があって。

たとえば前橋のキャッチコピーは、
「水と緑と詩のまち」なんですね。
だから、前橋〇〇部のロゴは
水色と緑色が入っています。

田舎に行くとそういうコピーが多くて、
みんな水と緑になってしまうんですが、
「そこはなんとか考えてください」とお願いすると、
別府では柚子とかぼすとか、
浦和は浦和レッズとかが出てくる。

そんな感じでロゴを見た瞬間に、
「これは自分に関係ある活動だな」と
わかる色を使おうと言っています。
 
菜央 宜野湾はすごく自由ですね。
 
藤澤さん こちらの方とは
コンタクトを取っていないので、
自由にやっていただいていますが、
全然これでもいいと思ってます。

◯◯部の理想は、僕が何もやらなくても
イベントが起こる街になる
ということなんです。

自分の好きなものや、
モチベーションの高いものを
〇〇に入れていくだけなので、
そこから先は何もやらないで済む。

そういう意味で、
「僕らは団体ではなくシステムです」と
言い切っています。
 
菜央 なるほど。
ちなみに全国に広がる中で、
前橋での盛り上がりはどんな感じですか?
 
藤澤さん 第二フェーズに入ってきたなと
感じていますね。

第一フェーズは、いろいろな人たちの
〇〇を掘り起こしてきた段階で、
「この人はもっとやれそうだな」
という人たちにどんどん声をかけていって、
100もの部活動が生まれました。

それが、Facebook上に上がって、
前橋で何かを起こす人たちが
可視化されてきた。
 
菜央 そして第二フェーズは?
 
藤澤さん 2年半も経つと、成長曲線も
なだらかになって、新しい部活は
出てこなくなってきたんですが、
むしろワイン部を立ち上げた人が、
ワインバーをつくったり。

ネット上でつながっていた
コミュニティが街に落ちてきて、
さらにお金を生み始めるという
段階になりました。
 
菜央 それはすごいですね。
 
藤澤さん 「前橋ビール部」だったら、
広場でビアガーデンを開催し、
目の前の店と提携したりとか。
だんだんと街と部活を結びつける人が
増えてきましたね。

今後も、部活動をするという概念を
もっと普通のことにしていき、
なにかやりたいなと思う人が
まずは部活からスタートする、
そんな街になるといいなと思っています。
 
菜央 部活動から始まって、
地域とつながりながら
定着していくというのは、
本当に興味深いです。

Facebookもバランスよく、
活用しているというか。
 
藤澤さん 「Facebook x 部活」という形が成立すると、
地域の人たちがかなり入ってきてくれるんです。

例えば「まえばし×ふくしま部」の
みんなが開催している
<東北の芋煮を食べる会>は凄いですよ。

Facebookで「芋煮会やるぞ〜」って言うと、
前橋中の人たちが、
野菜や調味料を持ち寄ってくれたり、
前日から仕込みを手伝ってくれたり…。

もちろん、前橋〇〇部自体、
地元の新聞やテレビで
取り上げていただいているので、
Facebookをやってない方にも
認知は広がってきています。
 
 

「前橋格ゲー部」の様子(Facebookより)
 
菜央 〇〇部が全国に増えているなかで、
ムーブメントとして大切にしていることは
どんなことなんですか?
 
藤澤さん とにかく「なんでもあり」というところに
〇〇部の面白さがあると思っていて、
そこにはこだわりを持っていますね。

「アートじゃなきゃダメ」とか
「エコじゃなきゃダメ」とかはなく、
自分のなかにあるものから、
活動が起きてくるというのが
一番の特徴かなと思います。
 
菜央 部活動という誰でも
理解できる形に落としこむことで、
みんなが好きなことを
追求するきっかけをつくってるんですね。
 
藤澤さん だからこそ、参加のハードルは
とにかく低くしています。
どんな方でも、「来いよ!」って言える。

〇〇部の一番の楽しみ方は
部活に参加するよりも、
部活を立ち上げることなんですよね。

「どう参加すればいいんですか?」と聞かれたら、
「立ち上げちゃいなよ」と言っちゃうんです。
 
菜央 ご当地〇〇部が面白いのは、
各地で〇〇部そのものを始める人がいて、
さらに、その中で部活を立ち上げる人が
いるという二重構造であることなんだね。
すごいなぁ。

ちなみにその枠組みを考えるときに、
参考にしたものってあるんですか?
 
藤澤さん あまりないんですよね。
◯◯に自分の好きなものを入れてみる、
という概念は、僕の不満やイラつきから
出てきたことなので。
 
菜央 「みんなもっと遊べよ!」みたいな?
 
藤澤さん 「こっちが言ったことをやらなくても、
自分の中にあるものをやればいいじゃん」という、
丸投げ感というか。
 
菜央 確かに、待ちの人は多いですものね。
だから「立ち上げろよ!」と肩を押すけど、
そのときの敷居は徹底的に下げておくと。
 
藤澤さん 敷居を下げるために言うのは、
「今すぐ始めちゃおう。
飽きたらやめちゃっていいよ」なんです。

いろいろな活動で大変なのって、
継続することじゃないですか。
でも〇〇部の活動は継続を目的としない、

Twitter的発想で、ストックされずに
どんどんと流れていっていいんです。
飽きたら次のことを始めようと。

それはそれで、アーカイブがないという
分かりにくさもあるかもしれませんが。
 
菜央 とても参考になります。
ちなみに前橋市など自治体とは、連携していたりしますか?
 
藤澤さん そうですね。

極端な例ですが、夏のイベントで
水着の女の子が水鉄砲を撃ち合うという
イベントが企画に上がっても、
市としては、なかなかできない。
そんなとき、僕らに話が来るんですよ。
「じゃあそれ、部活でやっちゃおう」と。

結局それは実現しなかったので
来年またトライしたいと思っていますが、
これも、利用する、されるということではなく、
一緒に楽しんでやっちゃおう
という考え方なんです。

実際、前橋市長も「前橋〇〇部」を気に入ってくれて、
いろんな部活に顔を出しては
その場で意見交換をしたり、
一緒に部活をやったり、
とにかくフットワークが軽いですよ。
 
菜央 こういう市民と行政との距離感の近さは、
東京ではなかなか味わえないかもしれませんね。
僕も「いすみ〇〇部」やりたくなりました。
 
藤澤さん ぜひぜひ、やってください!
本当にどこでもできる遊びなので。
 
菜央 まずはデザイナーを
探すところからはじめたいと思います(笑)

今日は貴重なヒントをたくさんいただきました。
ありがとうございました!
 


SCENES

green Books vol.3、高野山、福岡空港、清里...
近ごろのグリーンズの風景

selected by Nao, Yosh, Ono and Shotaro

 

2014年10月23日(木) リトルトーキョーにて
Green Books vol.3『グリーンズのしごとのつくりかた』が編集部にも届きました。
現在300名を突破したgreenz peopleのみなさんにもお届けしています。(菜央)
 

2014年11月3日(火) 高野山にて
7月の「空海とソーシャルデザイン」ナイトレクチャーを経て、
2度目の高野山大学黎明館ではローカルサミットのゲストとして講堂へ。
とてもありがたいことだし、大人の階段を登ったようで、じわじわ嬉しいな。(YOSH)
 

2014年11月6日(木) 福岡空港にて
グリーンズ福岡オフィス@福岡空港。毎回3時間ぐらいいるなあw(小野)
 

2014年11月21日(金) 清里にて
本日からパタゴニア主催の「草の根活動家のためのツール会議」で山梨県清里に来ております。
富士山も見えるこんな素敵な場所、講師冥利につきます。。。(しょうたろう)
 

 


COMMUNITY

ライター・池田美砂子さんに聞く
「ライフステージとともにあるグリーンズ」

with Misako Ikeda / interview by Kota


2008年からグリーンズのライターとして活動している池田美砂子さん。現在はライターとして記事を書くだけでなく、「シニアライター」として記事の校正や編集部の体制づくりにも欠かせない存在となっています。

さらに年明けからは、池田さんが編集ディレクターを担当して、「greenz people」のみなさんからいただいた会費をもとにした初の連載企画もスタート予定!そこで、今回は池田美砂子さんのお話をお届けします。(コウタ)


 

ライターの池田美砂子さん
 
コウタ 池田さんは、2008年からライターとして
活動されているので、かなりのベテランですよね。
当時のグリーンズは、現在と比べると
規模も小さかったかと思いますが、
参加される前からご存知だったんですか?
 
池田さん わたしは気象予報士の資格を持っていて、
もともと気象会社に勤めて
天気予報番組のプロデュースなどをしていたんです。

天気予報を人々に伝えていると
環境問題も自然と結びついてくるのですが、
そのときに環境問題の情報を収集しているなかで
グリーンズを知ったんです。
 
コウタ なるほど。初期のグリーンズは、
環境関連のニュースが多かったですもんね。
 
池田さん そんなある日、いつものように
グリーンズを読んでいたら、
ap bank fesの特派員ライターを募集していて。

ミスチルも大好きだし、
「この仕事には自分の好きなことが集約されている!」と
思って応募し、一緒にお仕事したんです。

その特派員としての仕事の直後に、
グリーンズライターとしても
参加することになりました。
 
コウタ そうだったんですね。
今まで多くの記事を書いていただきましたが、
ターニングポイントになった記事ってありますか?
 
池田さん 初めて「Coffret Project」の
向田麻衣さんをインタビューしたときに、
いろいろな気付きをもらったんです。

それは取材先の取り組みの背景には人がいて、
それを伝えていかないと
プロジェクトの本質を読者に伝えることが
できないということだったんです。
 
コウタ それは今のグリーンズの
根幹にもつながる話ですね。

ちなみに池田さんのインタビュー術は
グリーンズに関わるライターさんの
経典のようなものになっていますが、
記事を書くときに大事にされている
ポイントはありますか?
 
池田さん わたしがなにか情報発信をすることで、
「この世は生きるに値する(©宮﨑駿)」と思う人を
増やしていけるといいなと思うんです。

自己肯定感といいますか、
自分の人生を肯定できる人を増やしたいですね。
 
コウタ なるほど。実は僕も最近、
同じようなことを考えているんです。

いろいろな社会的課題や悩みに直面しつつも、
「生きているって素晴らしい」と思える人たちが
増えていくことこそ、グリーンズの
一番大事な使命だと、個人的に思っています。
 
池田さん それともつながるんですが、
わたしがインタビューをすることで、
取材先の方が気づいていなかった発見や、
自分の取り組みにおける新しい価値に
気づいてもらいたいですね。

取材相手の中にある大切な何かを
対話から見つけていくことで
記事に普遍的価値が生まれ、
すべての読者にも価値がある響きのある
記事になると思います。

それは、読者のみなさんが「わたしにもできる!」と
歩み始めるきっかけにもなるはず。
 
コウタ ちなみに書いてみたいテーマは、
いろいろ変わってきましたか?
 
池田さん もちろん、私のライフステージに合わせて
発信したいことも変わってきていますし、
それぞれのライターさんの生き様が
そのままメディアとして発信する
価値観につながっているようにも感じます。

「生きるように、暮らすように働く」のが
グリーンズのライターさんだと思います。
 
コウタ 池田さんのライフステージという点では、
今年の夏から始まった「シニアライター」という
関わり方も象徴的ですよね。
 
池田さん まだ娘も幼いので、
なかなか自分で取材に出かけて
記事を書くための時間を
確保するのが難しいんですね。

そんななかで自分の名前が出る記事じゃなくても、
新しい関わり方で参加することができ、
みなさんと一緒に、今後のグリーンズを考え
つくっていけるのはうれしいことです。
 
コウタ そう言っていただけると、ぼくもうれしいです。
さらに年明けからは「マイプロものがたり(仮)」という
新企画も担当していただきますね。

こちらは、最初に紹介してから2〜3年経った
取材先を再度取り上げて、”取材先のその後”を
掘り下げていく予定です。
 
池田さん わたしはこれまで、
グリーンズの取材でお会いしてきた方に、
「これは一回きりのお付き合いではなく、
グリーンズコミュニティーへの入口、
出会いの場です。企画をご一緒したり、
その後の歩みもご紹介する機会があればいいですね」
といつも話してきたんです。

実際に先ほどお話しした向田さんなど、
何名かの方はこれまでに複数回インタビュー
させていただきましたが、
今回は昔からやりたかったことが
連載企画として実現するので、
ワクワクしています。
 
コウタ 僕も待ちきれないです。
この企画はグリーンズのこれまでを
振り返ることにもなるので、
ちょっと甘酸っぱい気持ちにもなります(笑)
 
池田さん 今回わたしが取材に行くことは難しく、
編集ディレクターとして、取材先の選定や校正に
集中することになりますが、
とても信頼しているライターさんたちと
進めていく企画なので、
きっと読者の方々にとって
価値のあるものになると思います。
 
コウタ ますます楽しみです!
今日は改めてありがとうございました!
最後に池田さんにとってグリーンズとは?
 
池田さん 最初に読み始めた頃もいまも、
グリーンズは一番自分の価値観と
ぴったり合うメディアで、
届けたい読者に届くメディアで
ありつづけてきたんです。

その一方で、わたしの中では
メディアというよりもコミュニティとしての
グリーンズの顔が大きくなっていて、
言葉にすると、”未来へ向かうふるさと”
という感じなんです。
 
コウタ 帰りたくなる場所、
いつでも帰れる場所といった感じですか?
 
池田さん ”ふるさと”といっても”古き良き”ではなく、
常に進化しているふるさとですね。
ホッとして懐かしさを感じさせてくれるけど、
常に進化して未来へ向かっている。

これからも自分の手で未来をつくる人たちの
ふるさとであり続けてほしいと思います。
 
 


Q&A

編集長の菜央さんに質問です。
「田舎で楽しく暮らすために必要な力は何ですか?」

with Yuta Kotoji


メルマガの〆は、greenz people と一緒につくるフリートークの質問コーナーです。
ご質問・ご意見などは people@greenz.jp までお気軽にお寄せ下さい!

 

今回は、会員の琴地悠太さんが質問します

Q. これから田舎と言われる地域に入って、自分の仕事をつくり、楽しく暮らしていく為に必要な力を2つあげるとすれば何でしょうか?

今は学生で、将来的に地域に移住出来たらいいなと考えているのですが、その時までにどのような力をつけることで、より豊かな生活につなげられるのか、アドバイス頂けたらと思います。(琴地)

▼ ▼ ▼


編集長の菜央が答えます

A. 場所に縛られずに、お金を稼ぐことができるチカラ&暮らしをつくるチカラです

こんにちは。質問ありがとうございます。

田舎に4年住んでみて、一番必要だなと実感しているのは、

1)場所に縛られずに、お金を稼ぐことができるチカラ
2)暮らしをつくるチカラ

です。

1)は、生きていくためには現実的にお金が必要です。なにも考えずに田舎に行っても、多くの人はここで挫折します。こういうチカラは、都会にいるうちに身につけるべきです。そういうスキルと、田舎だからこその価値(家賃が安いorゼロ、クリエイティブなことに関して、都会よりも注目が集まりやすい、政治、行政との距離が近い)の掛け算に、可能性があると思います。

2)は、簡単にいえば、なんでも自分でできるようになることです。コストは基本的に「外注」ですよね。自分でご飯をつくれないから、外食する。自分で直せないから、捨てて新しいのを買う。外注を減らして、暮らしを工夫していけば、支出がどんどん減ります。うちでは、今妻が冷蔵庫なし生活に挑戦していて、ぬか漬け、ドライフルーツなどの保存食にも挑戦中です。他の工夫も合わせて、電気代1/3になりました。

2)がどんどんできるようになると、1)に余裕が増えていきます。その結果、地域のための仕事、未来に繋がる仕事につながっていくと思うのです。僕も少しずつ実験中です。

田舎には、可能性がゴロゴロ転がってると思います。
琴地さんのような若者を待ってますよ!
どんどん挑戦して、面白い田舎をつくりましょう。


 



最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
次回の発行日は<12月22日(月)>の予定です。

メールマガジン編集長:YOSH(グリーンズ編集長)
編集:鈴木康太(グリーンズ編集部)
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