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2013.08.22 Vol.8 Full Moon / for 118 greenz people
桜島が観測史上最高の噴煙!鹿児島に来た実感をひしひしと感じています...
今回も greenz people のみなさまに、「グリーンズのつくり方」をお届けします。


リトルトーキョーでのミニ太陽光発電システム組み立てWSも大盛況!


<vol.8(満月号)>の目次

FEATURE / 吉岡直樹さんに聞く「ムーヴメントのつくり方」
LIST / 米良はるかさんが選ぶ「一歩踏み出したくなる記事」
COMMUNITY / 殿塚建吾さんに聞く「green drinks のつづけ方」
Q&A / 発行人なおさんへ質問です「秋の夜長に読みたい本は?」

 

FEATURE

「◯◯電力」が日本全国に拡大中!
藤野電力・吉岡直樹さんに聞く「ムーヴメントのつくり方」

with Naoki Yoshioka / interview by Nao


この夏、グリーンズでは「わたしたち電力」(略してわた電)という新しいプロジェクトをスタートしました。
わたしたちの手にエネルギーを取り戻し、コミュニティを元気にしていこうという、
全国的なムーブメントです。

具体的には手づくりの、小さな独立型のミニ太陽光発電システムを組み立てて、
スマホを充電するなど自然エネルギーを体験する人を増やしていく試み。
そのパートナーが『日本をソーシャルデザインする』にも掲載されている藤野電力です。

今回は藤野電力広報担当であり、グリーンズ会員でもある吉岡直樹さんに、
わた電のようなムーブメントを広げていくために大切にしたいことを、聞いてみました。



藤野電力の吉岡さん

菜央 今日はお忙しいところありがとうございます!
 
吉岡さん よろしくおねがいします。
 
菜央 藤野電力が開催している
ミニ太陽光発電システム組み立てワークショップが
100回を超えたそうですね。
 
吉岡さん そうですね。
藤野での開催と出張ワークショップを含めて
そのくらいです。
 
菜央 やっぱり100回ってすごいですよね。
勢いだけでは無理だと思うんです。

無理やり広げていこうというよりは、
上手に波に乗っているような気がするんですが、
藤野電力がここまで広がった
1番の理由は何だと思いますか?
 
吉岡さん 敢えて目標値とかを設定してないからかな。
本当に粛々とやっているんです。

組み立てワークショップにしても、
あまり自分たちからは企画しないんですよ。

僕はわりとワイワイ言う方なんですが、
他のメンバーはどしっとしていて。

慎重すぎるわけではないんだけど、浮足立たない。
向こうが本気で動いてくるのを待っている、
という感じはある気がしますね。
 
菜央 単なる「サービス提供者」と「受け取り手」という関係ではないと。
 
吉岡さん そう。そこに関しては、常に気をつけています。

ついついウェブサイト作ってSNSで広げたり、
やれることはもちろんあると思うんだけど、
あんまり興味がないんですよね。
 
菜央 でも100ヶ所で開催するということは、
それだけの本気な人が必要なわけじゃないですか。

毎回42800円のミニ太陽光発電システムを
4セットとか6セットとか持ち帰る人を、
主催者が集めるわけですよね。
それはけっこうなハードルなはず。
 
吉岡さん そうだと思います。
 
菜央 それだけの熱い人がでてくる状況をどうやってつくるのか?、
とっても不思議なんですけど(笑)
 
吉岡さん 僕も不思議(笑)。

2011年の5月に活動が始まったんですが、2012年の頃までは
参加者には原発反対の人というか市民活動をしている人が
多かったんだけど、最近は個人の興味で来てくれる人が増えていますね。
 
菜央 なるほど。
だんだんと、個々人の、「暮らしをつくろう」という感じにシフトしてきた?
 
吉岡さん そうですね。そしてそれは狙っていることでもあるんです。
 


太陽光でつくった電気でライブ! green drinks BOSOの様子

菜央 藤野電力はどんなメンバーでやっているんですか?
 
吉岡さん コアメンバーは10人くらいで、
ワークショップ講師をやれる人間は5、6人くらい。
さらにメーリングリストに入って活動を
サポートしているメンバーが50〜60人くらいいます。

藤野電力はNPOでもないし会社でもない。
藤野電力というひとつの旗印のもとに、
参加できる個人が集まってやっている活動なんです。
 
菜央 言ってみれば「ボランティア」ですよね?
 
吉岡さん まぁボランティアって意識はみんなないですね。
というか、打ち合わせでボランティアという
単語が出てきたことは一度もない(笑)
 
菜央 それって何が原動力なんでしょう?
給料がもらえるわけでもないのに続いているし、
メンバー同士すごくいい関係ができているように見えます。
 
吉岡さん 活動範囲が広がってきたあるタイミングで
「藤野電力って何だっけ?」って話を
みんなでしたことがあるんですよ。
一度原点に立ち返るために。

そこでNPOとか会社とかの既存の組織に当てはめてしまうと
違和感があるな、と。

例えばメンバー集めてバンドやろうぜとか
フットサルチーム作ろうぜって言ったときに、
そのバンドやチームをNPOにするなんて
話は出ないじゃないですか。
藤野電力はそれに近いんじゃないかなって。

活動自体が楽しくてモチベーションになるから
やっているってことなんですかね。
 
菜央 なるほど。
 
吉岡さん あとは、藤野の人たちは自分たちで
考えることが好きだからですかね。
専門家の人を読んでレクチャーをしてもらうのではなく、
自分たちで解決方法を考えること自体が
活動のひとつだなと思うんです。
 
菜央 勉強するよりも手を動かして、
最初は稚拙なものでもいいからつくってから
考えようぜってことですね。
 
吉岡さん はい。それにはてっちゃん(小田嶋さん)の
パーソナリティが強く影響してますね。
「小田嶋の生き方=藤野電力のスタイル」
というようなところがありますから。
 
菜央 具体的にいうと?
 
吉岡さん 大きい物に頼るのをやめる、
自分たちで考える、というあり方ですね。

そんな彼にみんなが引き寄せられていって、
自分のやれることをやってるっていうのが
ずっと継続しているんです。
 
菜央 ひとり本気の人がいるっていうのは重要なんですね。
 
吉岡さん そう思います。
彼はこの活動で、会社を辞めたんですと。
持ち家があって、奥さんも、子どもも3人いて。
だから、「みんなで支えていかなきゃ!」ってなった。
 
菜央 それは必死になりますね(笑)
藤野電力は、組織というよりは、アメーバ的ですよね。
何かやりたいって手をあげた人がいたら
「いいよいいよ」ってあっちこっちで集まって。
 
吉岡さん そうそう。目標を掲げたり、マイルストーンを置いたり、
100か所に達するためには今年あと20か所やらないと!
という考え方はしない。

それぞれが、ゆるやかにやりたいことをやる。
ちがうな、と思ったらやめる自由もある。
面白くない企画には賛同者が現れないから、
それは実行されない。
 
菜央 無理してないよね。それがいいなと思う。

それから藤野に人たちは人間関係がいいですよね。
大人というか、お互いにすごく認め合っている感じがするし。

誰と話してもガツガツしてないというか、
無理してないように感じるんですよ。
 
吉岡さん 何かを継続してやるとか、
こういう活動をするっていうのは、
イコール、人間関係なんだと思います。

できるか、できないかは、
その人次第ですからね。
 


できたての太陽光パネルと記念写真!

菜央 藤野電力とグリーンズで「わた電」を進めていますが、
吉岡さんにとって「ムーブメントをつくる」って
どういうことだと思いますか?
 
吉岡さん うーん(悩んで)…。
小さいことの積み重ね、ですかね。

でっかい花火のような強いイメージを持って
強烈で刺激的なことをやるんじゃなくて、
「気が付いたら100回だった」みたいな。

あとメンバーを見ていて思うのは、
自分たちが楽しんでやってるのが一番かな。
 
菜央 なるほど、たんたんと続けていくってことですね。
ある意味「ハイテンションには気をつけろ」と。
 
吉岡さん いま言った「積み重ね」の実感が、
グリーンズで記事を展開することで見えていくといいですね。

それは「全国で何カ所開催されたか」みたいな数値じゃなくて、
参加した人の意見だったり、
別の場所ではじまった活動を紹介することだったり。
そういうフォローをメディアの役割として期待したいです。
 
菜央 積み重ねを可視化してまとめていく。
「時代が動いてるな」って実感をみんなが持って、
楽しそうだから、参加してみる。
暮らしをつくっていくことの充実感を共有して、
もっと広がっていく。

ムーブメントを広げるためにグリーンズができることが、
見えてきたように思います。
 
吉岡さん あとは、フォーラムみたいなことは
やりたいって話は出てるんですよ。
 
菜央 ユーザー同士がノウハウを交換したり、教え合ったり。
 
吉岡さん 藤野電力に聞けば何でもOKというわけではなく、
自分たちで解決するのを楽しむことが大事だと思うんです。

エネルギーに限らず、全員が主体になることが目的なんです。
 
菜央 今あらゆる分野で「お客さんやめようよ」という動きが
始まっていますよね。
せんきょCAMPも、DIYムーブメントも。
greenz.jpもそもそもそういうことだし。

藤野電力はエネルギーをテーマにやってるわけだけれど、
「主体になる」というもっと深くて大きな社会の変化に
連動しているのかもしれないね。
だから、みんなの心に刺さるのかなって。
 
吉岡さん 何か新しいことを根付かせようとするときに、
一昔前だったらコンセプトだけでも、
次の流れをつくり出せたんですよね。

でも最近はコンセプトなんて世の中にあふれていて、
「実践」を伴わないものは、みんな相手に
しなくなってきているんじゃないかな。

結局アクションすることでしか、次に進めないし、
切り開いていけないんです。
だからなおさら、みんなが主体性を持つってことが
すごく大事なんだなって気がしますね。
 
菜央 藤野電力の、「つくろう」っていうスタンスは、
エネルギーという枠を超えて、
みんなに響いているんだと改めて思いました。
今日はありがとうございました!
 
吉岡さん ありがとうございました。
 




LIST

米良はるかさん(READYFOR?)が選ぶ
「一歩踏み出すことが大切!」と思わせてくれる記事

with Haruka Mera


日本におけるクラウドファンディングサービスの草分けである 「READYFOR?」。
その代表である米良さんとは、NPO法人ミラツクの理事仲間でもあります。

READYFOR?は資金調達、グリーンズは情報発信を通じて、
共感をベースとしたコミュニティをつくるためのお手伝いをしたい。
そんなマイプロ支援の同志でもある米良さんに、今回は記事を選んでいただきました。(YOSH)



READYFOR?の米良はるかさん

こんにちは!READY FOR?の米良はるかです。

私は「お金がないからできない」という理由であきらめる人がいなくなり、
年齢や性別なども関係なく、みんなが自分のやりたいことに邁進して、
キラキラ輝いているような世界になればいいなぁと思ってます。

身近なことをもっとよくしたい!と思うみなさんのアイデアや想いは、
十分に社会を変えるインパクトがあります。

あなたが少し世の中を良くしたいと思ったら、
勇気を出して一歩を踏み出すことが大事。

そんなことを教えてくれるプロジェクトを3つ選びました。


だって女の子だもん、お化粧したい!
家で眠っているコスメで世界をつなぐ「コフレ・プロジェクト

メイクアップのような身近なことから
コフレプロジェクトは、世界中の低所得者にあたる女性達にお化粧をしてあげて、女性としての尊厳を持たせるプロジェクトです。私はgreenzのこの記事でプロジェクトの主催者である向田麻衣さんを知りました。

メイクアップをすることによって、少し自信をつけ、ポジティブに世の中を見る事が出来る様になる、こんなことは女性なら誰しも感じた事があることではないかと思います。環境によってそういった気持ちになれなかった女性にチャンスを与える本当に素敵なプロジェクトだと思いました。私は直接向田さんに連絡をとり、後にREADYFORでプロジェクトを開始しました。彼女の姿勢をみて、きっと多くの女性が私も一歩踏み出そうとしたのは、私だけではないでしょう。


“農業をかっこいいものにしたい!”
世界初のソーシャルファーマー集団目指して秋田の若手農家が挑戦する「トラ男」

少しでも疑問を持ったことから
ソーシャルメディアを使い、農家と、購入者をつなげる「トラ男」プロジェクト。SNSを使う事で、お米を作っている様子や、農家の人の生活を購入者と共有することで、おいしいお米の価値を伝えていくというところが非常にユニークなプロジェクトだと思いました。

この活動もgreenzで初めて知って、後に実際にお米も食べる機会があり、そのときは、食べながらトラ男さん達のストーリーを思い起こすこともできました。農家出身じゃなくても、自分が少しでも疑問を持ったイシューについて自分の出来ることから一歩進む事が大事だと感じる事が出来る事例だと思います。


READYFOR?で史上最高額を集めた
「陸前高田市の空っぽの図書室を本でいっぱいにしようプロジェクト」のその後

READYFOR?のその後を紹介
READYFORで830万円を集めた陸前高田の図書室を作るプロジェクトがありました。この記事はお金を集めた後に図書室がどうなっているのかを取材した記事です。記事では、図書室という機能だけでなく、カフェスペースなどを設けて住民の人が本を通して繋がり合える場を作る事が出来ていると書いてありました。

支援者の方もこの記事を読んで、さらにプロジェクトを実施した方と近く感じる事が出来たのではないかと思います。greenzはアクションをする人を支え、その後も伝え続けてくれる事に共鳴できました。

▼ そのほか、米良はるかさんおすすめの記事はこちら!
(1) Twitterで曲をリクエスト!ニューヨークに現れたピアノ・ジュークボックス「Stanley」
(2) 未来に向かって飲もう!オーストラリア発、利益を全て寄付しちゃう”非営利”バー「Shebeen」
(3) 空いているガレージを住宅に!ホームレスに部屋と仕事を与える一石二鳥のパッシブハウス
(4) ロンドンの地下鉄をミニ図書館に?! 本をシェアし合う草の根キャンペーン「Books for London」
(5) アナタも蹴って発電できる!サッカーボール型発電デバイス「Soccket」がいよいよ商品化へ




COMMUNITY

green drinks 松戸オーガナイザー殿塚建吾さんに聞く
「green drinks のつづけ方」

with Kengo Tonozuka / interview by Eri Kimura


世界中で開催されている、グリーンな飲み会「green drinks」。
日本だけでも既に100ヶ所以上の場所で開かれています。

今回は「自給自足ができる街」をテーマに、田植えや家づくりなど、毎月面白いテーマで開催している
「green drinks 松戸」(千葉県)のオーガナイザー殿塚建吾さんに、
イベントを継続させるコツや運営のヒントについて伺ってきました!(えり)



green drinks 松戸オーガナイザーの殿塚建吾さん

えり green drinks松戸は今年でもう3年目ですね。
始めるきっかけは何だったんですか?
 
殿塚さん 震災前は自給自足に憧れて、房総に住んでいたんですが、
地元(=松戸)で「MAD City」というプロジェクトが始まったのを知って、
「どんな感じなんだろう?」と行ってみたんです。

そのとき代表の寺井さんと「何か一緒にやろう」と盛り上がって、
ふと「green drinks をやりたい」と思いついたのがきっかけです。
 
えり どうして green drinks を提案したんですか?
 
殿塚さん
それまで企業のCSR活動として
環境教育やイベント企画の仕事をしていました。
それはそれで楽しかったんですが、
"温暖化"とか"生物多様性"とか大きな話しになることが多くて、
なんだか手応えというか実感がなかったんです。

一方でその仕事で出会った農家のおっちゃんとかを見てたら、
小さくても地道によい野菜とかつくっていて、
なんか僕にとってはこっちの方が本質だなって思ったんですね。

今までの仕事の経験をいかしながら、
地域でできるイベントとして、
green drinksはまさにピッタリだったんです。
 
えり 企画は一人で行っているのですか?
 
殿塚さん 松戸にある「SlowCofee」の小澤さんと、
オーガニックレストラン「CAMOO」の伊藤さん、
晴れる家café」の齋藤晃さんにも協力してもらっています。
一人だと大変なので、一緒にアイデアを出し合える
仲間がいるのは大切だと思います。
 
えり そうは言っても、毎月一回、
定期的に開催するのは大変そう。
 
殿塚さん 最初は大変でしたね。
準備から片付けまで段取りもわからなくて、
「あ、俺オペレーションとかひとりでやったことないんだ」と、
gdをやってみて初めて気づきました。
会を重ねるごとにだんだん型ができてきた感じですね。
 
えり 企画の方はどうですか?
 
殿塚さん gd松戸は「自給自足できる街」をテーマにしているので、
そういう軸があると考えやすいです。
 
えり 1回目のゲストはYOSHさんだったんですよね。
 
殿塚さん はい。震災直後だったので
「エネルギー」をテーマにしようと思い、
R水素について話してもらいました。

でも実はその前にvol.0も開催していて。
 
えり vol.0?
 
殿塚さん 今でもすごく覚えているのですが、
開催日が迫っていたときに
「どうやら松戸はホットスポットになったらしい」という噂が出て…

避難したほうがいいのでは?という話も出ましたが、
とりあえず開催しよう!と
企画者同士のトークイベントを行ったんです。
 
えり 殿塚さんも松戸がホットスポットになったことがわかってから
地元へ戻ってきたんですよね。
 
殿塚さん 3.11の後、何を優先するべきか
自分なりに考えた人って結構多いと思うんですが、
僕の場合はその時は「大切な人のそばにいること」でした。

地元には家族や友達、今の嫁さんもいたので、
その人たちのそばにいようと
房総から戻ることにしたんです。
 
えり そういう経験もあって、
全体のテーマを「自給自足できる街」にしたんですね。
 
殿塚さん そうですね。
自給自足って言うと仙人みたいなイメージもあるかもしれませんが、
僕らはあくまで街なので、ひとりでやるのではなく、
「自分たちの暮らしを自分たちでつくろう」という感じです。

例えばお店で買ったものより友達がつくったものって、
大事に使おうと思うじゃないですか。
その積み重ねって大事だと思うんです。
 
えり 街にクラブをつくったり、
たまに「自給自足」を拡大解釈している
回もありますよね(笑)
 
殿塚さん 一番バカな green drinks をやりたいと狙っているんです(笑)
アホだけど意外とちゃんとやってるな、という。

最近は田んぼを借りて、5月に田植えをしました。
9月には稲刈りもやります。
 
えり いいですね!
green drinks を開催していて、
手応えは感じるのはどんなときですか?
 
殿塚さん ある学生が、田植えワークショップに
参加したことがきっかけで、高知に移住したんです。
そこで地域おこし協力隊になると聞いたときは嬉しかったですね。

そういう風に、来てくれた人が自分も何かやってみようと
興味を持ってくれたらいいなと思っています。
 
えり 参加者から運営側になる人もいるそうですね。
 
殿塚さん とてもありがたいことだと思っています。
僕はお客さん/スタッフという垣根をつくりたくないので、
“飲み会の幹事”気分でやっているんです。
結局その方が新しいことをやりやすいんですよね。
 
えり ビジネスにするのも大事なことですが、
敢えてそうしないのも大切なんでしょうね。
 
殿塚さん そうですね。
だからなるべく少ない人数でも
イベントが成立するようにしています。

例えば5月に行なった「オーガニックエリア八柱ツアー」の
参加者は5、6人くらいでしたが、街を歩くにはちょうどいいし、
歩くだけなので場所代もかからないし、
お店も通常営業の時にお客さんを
連れてきてくれるだけだから成立しちゃうんです。

その代わりに多くの人に届けるために、
レポートだけはきっちり書くように心がけています。
町歩きツアーの記事もグリーンズに掲載してもらったら
120シェアを超えて嬉しかったですね。
 
えり 最後に殿塚さんにとってグリーンズとは何でしょう?
 
殿塚さん ええと、「ちがう部活の仲いいやつ」って感じですかね(笑)
 
えり しっくり来る表現ですね(笑)
これからも松戸部として、よろしくお願いします!
 




Q&A

発行人・鈴木に質問です。
秋の夜長に読みたい本は?

with Tomoe Okano


メルマガの〆は、greenz people と一緒につくるフリートークの質問コーナーです。
ご質問・ご意見などは people@greenz.jp までお気軽にお寄せ下さい!



今回は、会員第一号の青木透さんが質問します

Q. 「秋の夜長に読みたい本」を教えてください。

本のチョイスって「その人の今」が現れるなぁと思っていまして、友人・知人からお薦めの本を紹介してもらうのが好きです。グリーンズでものブックシェアリング関係の記事も楽しく読ませていただいてます。そこで「読書の秋」に先立って、この質問にしました。(青木)

▼ ▼ ▼


発行人の菜央が答えます

A. 小熊英二さんの『1968』を読みます!

僕が秋の夜長に読みたい本、それは『1968』(小熊英二、新曜社)です。

上下巻あって、上巻は1091ページ、下巻は1011ページ。合計で定価14,280円という、超大作です。勢いで購入後、本棚の一角に鎮座したまま、1年ほど経ちました。まだ1ページも開いていません(トホホ…)。

1968年は、私が生まれる9年前。3億円事件、東大紛争があって…と書こうと思いましたが、それくらいしか知らないんですよね。

greenz.jpが始まった頃、オフィスを借りるお金がなくて、実は加藤登紀子さんの事務所の一角、衣裳部屋に身を寄せていました。衣装を取りに来た加藤さんがよく「1968年は、それはそれは楽しかったわよ~」と、68年のころの思い出話をたくさん話してくれました。それで興味を持ったわけです。

とにかく謎なのは、「いったい、学生運動はなぜ起きたのか?」「なぜ学生たちは敗北したのか?」「負けた学生たちは、なぜ企業戦士になったのか?」「なぜ今の時代に、学生運動が起きないのか?」ということ。

今、僕はムーブメントをつくることにとても興味があります。(だから、せんきょCAMPや、わたしたち電力をやってるわけです)改めて学生運動を起こしたいとは思っていませんが、あの時代を知らずに、ムーブメントを作ることはわからないのではないか?と思うのです。

greenz.jpの活動の根っこという意味でも、1968年を知りたい。でも、なかなか開く気にならない。でも、もうすぐ秋。誰か、一緒に読み始めませんか?




最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
次回の発行日は<9月5日(木)>の予定です。お楽しみに!



メールマガジン編集長:YOSH(グリーンズ編集長)
編集:木村絵里(グリーンズ編集部)、宮本裕人(編集インターン)
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