えり |
今日はありがとうございます。
さっそくですがグリーンズに参加したきっかけから
教えていただけますか?
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いくさん |
仕事で毎年4月に開催されている「アースデー」の取材をしたとき、
「地球の日の歩き方」というフリーペーパーをもらって
内容が素晴らしくて、カルチャーショックを受けたんです。
制作しているのがグリーンズだと知って
サイトをチェックしていたんだけど、
いつ見てもページが更新されないことに不安を感じて(笑)
環境のことや未来のことを
今までにない切り口で伝えてくれたメディアだったので
「なくなってほしくない!」と思ったんです。
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えり |
当時はまだ菜央さんと広美さんしかいないときですよね。
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いくさん |
そう、人手が足りていなかったんだよね。
その後、タイミングよく編集スタッフ募集を見つけて、
今の自分のスキルで力になれると感じたので
応募することにしました。
実際に菜央さんに会って、
これからのグリーンズにワクワクしたし、
思いに共感したので、転職を決めました。
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えり |
務めてみて、最初はどんな印象でしたか?
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いくさん |
前職の編集部はビルのワンフロアだったのに
当時のグリーンズはマンションの一室をお借りしていて、
正直「ここで?!」みたいな。(笑)
でも、人との距離が近くていいなと思いました。
あと入社して翌日くらいに、
「取材に行くからよろしくね」って部屋に一人で残されて、
私一人にいきなり任せて大丈夫?ってびっくりしました(笑)
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えり |
驚きの連続ですね…。
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いくさん |
でも菜央さんの考え方とか、広美さんが見ている未来とか、
話を聞いてそういう未来になったらいいな、という思いは
日に日に大きくなっていきましたね。
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えり |
当時はいくさん一人で記事を書いていたと聞きました。
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いくさん |
はい。なんとかグリーンズを回転させたいと思って
毎日記事を書いていたけど、やっぱり大変で。
しばらく経ってライターさんを
採用することになったんです。
ただ原稿料を払う余裕がなかったから
当時ライターは初心者だった方たちにお願いして、
私が校正をして...
最初は文章講座みたいな感じでしたね。
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えり |
それはそれで大変そうですね。
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いくさん |
大変でしたよ〜!
でも自分が書くよりも、
私は編集の方が向いているなって気づきました。
私は自分からゼロから何かを生み出すというよりは、
1を2にするようなタイプで。
菜央さんは0を1にする人。
私はグリーンズを育てる人。
それぞれ役割分担できればいいと思ってやっていました。
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えり |
もともと編集者になりたいという思いはあったんですか?
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いくさん |
ううん、ただウェブに携わりたかったんです。
編集の仕事の前はマクロビのカフェで
料理をつくる仕事をしていました。
ちょうどその頃にブログとかmixiが流行り始めて
直感で「これからはウェブをやろう!」と、
ゲーム会社からドメイン会社まで片っ端から受けて、
環境系のサイトの編集部に入ることになりました。
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えり |
エコロジーに興味があったんですね。
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いくさん |
それもたまたまです。
料理が好きで、いろいろと調べていたときに
「マクロビ」という言葉と出会いました。
おばあちゃん子だったから、昔からひじきとか梅干しとか
そういうのが好きだったんですね。
だから主義ではなくて、自分が好きなものだったんです。
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えり |
主義にはしない、と。
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いくさん |
意識はするけど、枠を決めない。
グリーンズにいた時は「こうした方がいい」と
思い込んでいた部分もたくさんあったけど、
最近は基本的に答えはAかBかっていう二択じゃない、
全て一旦受け入れよう、という考え方になりました。
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えり |
グリーンズには3年くらい勤めていたんですよね。
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いくさん |
はい。だんだんスタッフが増えていったんですが、
菜央さんとYOSHは外に出ることが多くなって。
メールベースでのやりとりだと足りなくて、
直接コミュニケーションすることの大切さを感じました。
私、「無駄」が好きなんだよね。
無駄な部分も、いい部分があると思うんです。
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えり |
一見無駄のようなことでも、実は大事ってこと、
ありますよね。
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いくさん |
お互い信頼し合える関係になるには
一緒にごはん食べるとか、顔を合わせて話すことが必要で、
結局いい仕事をすることも、いい職場にすることも
「人」が大切だと思うんだよね。
今の職場は友人に紹介してもらったのですが、
最初に「どういうところで働きたいの?」って
聞かれたとき何も考えてなくて。
導き出した答えが
「自分が一緒に働きたいと思える人がいるところ」ということ。
仕事の内容よりもそれが一番大事にしたかったことなんです。
その上で、そのとき必要だと思ったことをやろう、と。
今もグリーンズにいた時と同じで、
「これやりたいんだよね」って言われたアイデアを
形にする手伝いをしています。
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えり |
いくさん自身は、やりたいことはないんですか?
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いくさん |
誰かの夢はすごい応援するしアイデアも出すけど、
私自身はそういうのが今はなくて。
だから夢がある人は羨ましいし、
その気持ちを尊重したいし、応援したい。
もったいないって言われることもあるけど、
何もなくてもいいのかなって。
穏やかに暮らしていきたいです。
人に誇れる才能があるとしたら、
私は人と出会う才能には恵まれていて。
いい人にしか出会わないから、
そこを信じて行けばなんとかなるかなって思ってます(笑)
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えり |
確かにご縁に導かれているのが伝わります。
最後に、いくさんにとってグリーンズとは、何でしょう?
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いくさん |
星かな。
時には道しるべになってくれるし、
夜空を見上げて輝いていてくれたら安心する。
グリーンズにはいつまでもそんな存在で
あってほしいと思っています。
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えり |
素敵なメッセージをいただけて嬉しいです。
今日はありがとうございました!
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