コウタ |
今日は、よろしくおねがいします。
岩田さんはもともと、
フクヘン小野さんの教え子なんですよね?
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岩田さん |
そうなんです。
おのっちがやっていた「ソーシャルデザイン学」に
通っていました。それが2年前だったかな?
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コウタ |
最初は生徒だった立場から、
プロデューサーとして参加した
きっかけは何だったんですか?
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岩田さん |
おととしの年末に、
おのっちと飲む機会があったんです。
そのときに、「なんで岩田くんは才能あるのに、
それを発揮しないんだ!」と叱られて(笑)
本人は、酔っぱらっていたから、
覚えていないらしいんですけどね。
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コウタ |
すごいエピソードですね(笑)
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岩田さん |
当時ぼくは土日だけ、子どもたちに
”リアルでクリエイティブな職業体験”を提供する
「モチベーション・メーカー」という
NPO活動をしていたんです。
その活動を通じて
「教育の分野に本気で挑みたい!」という思いが
だんだん芽生えてきていたのですが、
なかなか一歩を踏み出せずにいました。
そのときにおのっちのひとことが、
大きな後押しになったんです。
それで会社を辞めて「a.school」を立ち上げた後、
今年1月に誘っていただき、
グリーンズに加わりました。
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コウタ |
厳しくも温かい愛を感じますね。
「a.school」は、どのようなことを?
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岩田さん |
「0から1を創り出す人に」をキーワードに、
中高生向けに、創造性を育むワークショップや
サマーキャンプを行っています。
具体的には、中高生が「これからの学校って
どうなるだろう?どんな授業をやるべきだろう?」
「東京の食生活って今後どうなるだろう?」といった
リアルな社会の課題やテーマに挑戦し、
チームで議論を重ねて実践していく、
といったような内容です。
未来のソーシャルデザイナーが
育っていくような環境が作れたらなぁと。
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コウタ |
とても素敵ですね。
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岩田さん |
ただ、ソーシャルデザイン的なことと
実際のビジネスとの”つなげかた”が分からなくて。
グリーンズでプロデューサーとして経験を積むことは、
「a.school」を育てていく上で、
とても良い学びになっています。
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コウタ |
greenzプロデューサーとしての仕事も
ぜひ教えて下さい。
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岩田さん |
ヤマハさんとタッグを組んだ
「音楽の街づくりプロジェクト」では、
おのっちやぼくがヤマハさんと話して、
彼らの問題意識を探っていきながら
「なにをグリーンズで発信したいのか?」を
引き出していきました。
それに対してグリーンズとして、
「では、こういうことができるのでは?」と
提案して、特集企画をつくっています。
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コウタ |
実際のグリーンズの記事づくりは、
YOSHさんやコンテンツディレクターさんが
進めていくわけですが、
まずはその”はじまり”をつくる、と。
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岩田さん |
そうですね。受注できたあとは、
進捗状況を管理したり、終了後にはふりかえりの場を設けて、
「では次に、こんなことをやりませんか?」と
次につなげるようなこともしています。
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コウタ |
クライアントさんにいろいろな提案をしていく上で、
特に気をつけていることはありますか?
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岩田さん |
いいものをつくろうとしすぎて、
入れ込まないことですね。
そもそもの目的とズレないように
「本当にこれでよかったのか」と立ち返ながら、
ときには俯瞰するように気をつけています。
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コウタ |
バランス感覚ですね。
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岩田さん |
はい。日本のソーシャルデザインに
関わる人たちって、熱い人が多いですが、
「社会の役に立つこと」だけを
考えてしまいがちなんですよね。
それだけでなく「クライアントが”何”に対して、
”どのように”お金を払ってくれるのか」まで考える。
greenzプロデューサーという仕事は、
そのバランス感覚が必要とされる仕事だと思います。
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コウタ |
今日はありがとうございました!
最後に、岩田さんにとってグリーンズとは?
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岩田さん |
「ソーシャルデザインの養成所」ですね。
おのっちのもとで仕事をしながら、
「シビアにやり切る力」を学んでいるので、
”育てられている”ような感覚をもっています。
以前、おのっちやYOSHさんと
「ソーシャルデザインって、
暮らしと商いと趣味があるよね」という話に
なったことがあるんです。
独立する前、ぼくにとってソーシャルデザインは、
趣味でした。でもグリーンズがきっかけで、
ソーシャルデザインを商いにする決意もできました。
今後も独り立ちすることを目指して、
長期的に関わっていきたいと思っています。
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