コウタ |
今日は、よろしくおねがいします。
そもそもなのですが、ライターインターンに応募する以前から、 ソーシャルデザイン的なことに興味があったんですか?
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松本さん |
そうですね。 僕が大学に入学したのは、東日本大震災の直後だったんですが、
なんとなくソーシャルデザインの取り組みや
考え方が徐々に目につくようになってきて、 特に「シェア」というキーワードには興味を持っていました。
そんな折、価値あるアイデアをシェアし広めることを目指す 「TEDxYouth@Kyoto」というプロジェクトに
参加することになったんです。
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コウタ |
そこででは、どのような役割を担っていたんですか?
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松本さん |
イベントに出演するスピーカーに実際に話を聞いたり、
SNSでイベントのプロモーションをしていました。
そのときに「TED」や「TEDx」のことを全く知らない人に、
その魅力を伝える難しさを痛感していたんです。
そこで、伝える力を突き詰めていきたいなと思い始めたんですね。
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コウタ |
なるほど。
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松本さん |
それで、その活動を卒業するいいタイミングで、
グリーンズのライターインターン募集を見つけたんです。
グリーンズのようなメディアは今後増えていくと思っていたし、
プラットフォームとして今後の可能性を感じていました。
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コウタ |
どんな分野に興味を持っていましたか?
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松本さん |
ライターインターンが始まった直後に、
小豆島に3週間滞在したんです。
地域コミュニティの活性化を目指した、
瀬戸内国際芸術祭のクリエイティブプロジェクトに
接する機会もあり、自然とまちづくりには
興味を持ち始めましたね。
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コウタ |
小豆島での体験とグリーンズでの活動は、
相乗効果ありましたか?
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松本さん |
ありましたね。
たとえば、ぼくは「SHED」というカリフォルニアの
地域密着型ファーマーズ・マーケットの記事を書いたんですが、
その記事を小豆島で手間暇かけてオリーブをつくっている方や、
家族で移住して農業を営んでいたりする、
暮らしへの意識の高い人々に、好意的に読んでもらえたんです。
それは、地方・都会じゃない地域に
目を向けることの大事さに気づかされる体験でしたね。
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コウタ |
なるほど。
一方で、松本くんが自分で考えた企画は「哲学」がテーマでしたね。
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松本さん |
食やローカルをテーマにした記事は、
すでにグリーンズにたくさん掲載されていますよね。
せっかく自分でネタを決められるならば、
他の人がやっていないことをやりたいなと思いました。
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コウタ |
なぜ哲学にしたんですか?
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松本さん |
ぼくは大学で哲学を専攻しているんですが、
哲学ってむずかしく思われてしまいがち。
でも、元々の哲学は「わたしたちはどう生きるべきか?」
「どうすれば幸せになれるか?」という
問いかけから始まるんです。
だから、哲学の堅さをほぐせる事例を紹介すれば、
もっと身近に感じてもらえるのではないかなと思ったんです。
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コウタ |
たしかに、「哲学」っていわれると、
日常からかけ離れたものと思ってしまう人が多いかもしれませんね。
ぼくが松本くんのマイ企画記事で、
特に興味深かったのが「Death Cafe」の記事でした。
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松本さん |
ぼくは、哲学って答えが無いものについて考え、
自分なりの答えを持つことだと思うんですね。
だから、生きる・死ぬといった自分の存在に関わるような 問いに向き合う試みは、哲学として解釈できるかなと。
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コウタ |
そんなライターインターン期間を経て、
今月からはジュニアライターとして活動が始まりましたが、
今後どのようなことに挑戦していきたいですか?
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松本さん |
まず、取材へ出かけて
インタビュー記事をつくることに挑戦したいですね。
グリーンズのライターだからこそ、
いろいろな人と知り合う機会が増えていくので、
彼らとのコネクションを広げていく
機会になればいいなと思うんです。
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コウタ |
同時に、greenzライターの佐藤慶一さんが編集長を務める
「トジョウエンジン」でのライター活動も始まりましたね。
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松本さん |
「トジョウエンジン」でも、
海外のプロジェクトを紹介する記事を書いているんですが、
ひとつ違うのは途上国にフォーカスしている点ですね。
用語の問題なので仕方がない部分はありますが、
途上国と先進国を比較したとき、
無条件に先進国が優勢だと感じてしまう人が多い気がします。
でも日本も課題先進国として、いろいろな社会的課題を抱えている。
その社会的課題を解決するヒントは、
途上国からも見つけ出すことができると思うんです。
だから「トジョウエンジン」では、
途上国から学べることを多くの人々に伝えていきたいですね。
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コウタ |
すごく自然な成り行きで活動の幅が広がっているんですね。
最後に、松本くんにとってグリーンズとは?
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松本さん |
「オシャレな司書がたくさんいる図書館」ですね。
いろいろ悩んで、気取った言い方を考えてみました(笑)
グリーンズにはいろいろなライターさんがいるけれど、
みんなオシャレなんですよね。
オシャレな先輩がいっぱいいて、
彼らが発信してきたグッドアイデアが
アーカイブされている図書館が
グリーンズというイメージです。
ぼくも先輩方に負けず、
自分のフィルターを通して翻訳や解釈をし、
多くの読者にグッドアイデアを伝えていきたいと思います。
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