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2015.10.14 Vol.35 New Moon / for 496 greenz people
速報、新オフィスの場所が決定! 最寄り駅は原宿駅です、遊びに来てください◎
今回も greenz people のみなさまに、「グリーンズのつくり方」をお届けします。
 
<vol.35>の目次

FEATURE / 働き方研究家・西村佳哲さんインタビュー
SCENES / 稲刈りから小屋の引っ越しまで...近ごろのグリーンズ
COMMUNITY / greenzプロデューサー小野裕之の「10周年に向けて」
Q&A / people担当・正太郎くんに質問「人を巻き込む秘訣」
 
 

FEATURE

働き方研究家・西村佳哲さんに聞く、
"◯◯研究家"という生き方

with Yoshiaki Nishimura / interview by YOSH


こんにちは、greenz.jp編集長のYOSHです。

来年に控えた、greenz.jpのリニューアルに向けて、僕がいま取り組んでいるのが、記事のバリエーションを増やすこと。具体的には、取材先の思いを届けるインタビュー記事に加えて、その人ならではの気づきや意見を綴ったコラムをもっと掲載していきたいと思っています。

そのためのひとつのキーワードが"◯◯研究家"です。その人しか気付くことがなかった強い問題意識=「自分ごと」を研究テーマとして設定し、世の中に問いを発信していく。そんな新しい書き手としての"◯◯研究家"がたくさん生まれることで、さまざまな対話のきっかけをつくることができるのでは?

そんなことを悶々と考えているときに、ぜひ話を聞いてみたいと思ったのが、「働き方研究家」を名乗られて、 さまざまな本を書かれてきた働き方研究家の西村佳哲さんです。『自分の仕事をつくる』は、僕がフリーランスとして独立するきっかけになった本ですし、その後も節目節目にいろいろと相談に乗っていただいた、グリーンズのお兄さん的存在でもあります。

"◯◯研究家"と名乗ってみることで、どんな変化が起こったのか。ぶっちゃけ誰でも文章は書けるのか。"◯◯研究家"としての生き方について、西村さんとお話してみました。(YOSH)


 

西村佳哲さん
 
YOSH 今日はよろしくおねがいします。
 
西村さん こちらこそ、よろしくおねがいします。
 
YOSH まずは、「働き方研究家」を名乗られた、
きっかけから教えていただけますか?
 
西村さん 最初の本『自分の仕事をつくる』は、
AXISというデザイン系の雑誌の連載を
まとめたものだったんです。

そのときに、プロフィールを載せなくてはいけなくて、
肩書きをつくんなきゃと思って。
 
YOSH 「◯◯研究家」というのは、
参考にした方とかいたんですか?
 
西村さん いないかな。
料理研究家みたいなものだから。

ちょっと工夫して味付けを変えたり、
保存食を考えたりしている人なら、
名乗ってしまえば料理研究家ですよね。

同じように、働き方のちょっとした工夫は
みんな毎日やっているはずなので、
僕もそんなことを考えています、と
言ってみようと。
 
YOSH あんまり悩まず?
 
西村さん そうですね。
何気なく決まるときほど、
迷わないですよね。
 
YOSH そうやって、ひとつの旗を立ててみて、
いかがでしたか?
 
西村さん とてもよかったんですよ。
どういうことかというと、
自分が「ライターである」という
名乗りをしなかったのがよかった。
 
YOSH どういう違いですか?
 
西村さん 頼まれれば、
何でも書けるわけじゃないということ。
自分の関心事はこれなんです、と。

だから、仕事の相談が来るときは、
働き方研究家の視点から書いて下さい、
というものが多くなりました。
 
YOSH ちなみに、公に書くのはAXISが初めて?
 
西村さん ちゃんとお金を貰って
というのは初めてですね。
 
YOSH 一番最初に書いた原稿に対しては、
編集の方はどんなことを?
 
西村さん 「面白いんじゃないでしょうか」、
みたいな感じだったと思う。
 
YOSH あんまり直しもなく。
 
西村さん 全然なかったですね。
10本目くらいになったとき、
他の媒体の編集者の方から、
厳しいチェックはありましたが。
 
YOSH それは、どんな指摘だったんですか?
 
西村さん たとえば「もっと描写してください」とか。
特に読み始めのリード部分は大事だと。
いろんな編集者に見てもらったことで、
書き手として鍛えられた実感はありました。
 
YOSH グリーンズもそういう形で、
編集者として寄り添っていけるといいですね。

何だか質問ばかりになっていますが、
連載がはじまったきっかけは?
 
西村さん もともと、友人が
AXISの副編集長をしていたんです。
彼に「こんなテーマで書いてみたい」とメールしたら、
編集会議にあげてくれて、OKもらったよと。
 
YOSH 何がポイントだったんでしょう。
 
西村さん 編集会議での評価は聞いてないんだけど、
提案のポイントは、
それまでのデザインの雑誌は、完成品か、
あるいは作業行程の紹介が多かったんですよね。

僕はそれよりも、どんなふうに
チームでコミュニケーションをとっているかとか、
ホワイトボードで満足なのかとか、
働き方のほうを確かめたかったんです。

そういう視点を伝えていて、
それはいい、と思ってくれたんじゃないかな。
 
YOSH たしかに、思いついた段階から、
人に話してみるのは、大事かもしれませんね。

ちなみに、「働き方研究家」という肩書をもったことで、
逆に活動を狭めてしまった経験はありましたか?
 
西村さん そんなにないかな。
あ、でも、最近は使ってないね。
というのも、最近は研究してない。
 
YOSH あ。
 
西村さん 最初は連載を研究と呼んでいたんですよね。
その地盤になるような研究というのは、
むしろ会社員時代にしているんですよ。

その結果、自分が辞めざるをえない、
ということになりましたけど。
 
YOSH いい研究成果ですね(笑)
 
西村さん だから連載が終わって、
関心としてはあるけど、
研究といえるほどのことは
していなくて。

肩書きは、それより『自分の仕事をつくる』著者とか、
そっちのほうが楽ですね。
 
YOSH 英語で言うとオーサーですかね。
 
西村さん それも、ある程度は読んでもらえたからこそ、
言える肩書だとは思うけど。
 
 

西村さんの最初の著作『自分の仕事をつくる』
 
YOSH 話は変わりますが、
面白い文章を書けそうかどうかって、
普段のコミュニケーションからも、
ちょっとわかるような気もするんです。

西村さんの普段のメールも、
まさに西村さんの文体ですし(笑)
 
西村さん 物事をどんな角度で見るか、
視点という点もあるけれど、
いちばん大きいのは文体でしょうね。

文章の抑揚やリズム感というか、
息づかいのある文体を持っているかどうか。
同じ内容でも、読みにくい、
平坦な文体にすることもできるし。

文章は、読み手の頭のなかで再生される
音楽のようなものだから。
タタタタン、タンタンというリズムが
心地よいかどうか。
 
YOSH 面白い表現ですね。
 
西村さん 一部の書き手は練習として、
誰かの1冊をまるまる書き写すとか、
やるみたいですよ。
 
YOSH 写経というよりも、楽譜を弾くみたいな。
 
西村さん そうそう、「こんなふうに書いているんだ」って、
リズムを身体で感じることができる。
まあ、自分のメロディをつくる練習は別だけど。
 
YOSH 書くのが苦手という人は
どうしたらいいと思いますか?
 
西村さん そういう人は大抵、
書くこと=すごいことだと思っていますよね。
でも、もっと大事なのは、
自分の生理やリズムで書くこと。

むりに名文を書こうとしないで、
自分のあとをついていくように書く。
 
YOSH なるほど。自分のあとをついていく。
 
西村さん 「はいはい、あーはいはい」みたいな感じで。
読み手の評価を意識しなければ、
みんなある程度はものを書けるはず。

それを読み返すと、自分のリズムがわかってくる。
文章を書くために、内容にとらわれないで、
書いてみるトレーニングは必要だと思う。
 
YOSH うーん。
考えたこともありませんでした。
 
西村さん 文章はレコーディングなんですよ。
音楽をレコードの溝に刻むことに近い。

誰かがそれを読む時に再現されるのは、
歌詞だけではなくて、リズムや息づかいもある。
そっちのほうがむしろ大事だと思う。
 
YOSH 内容の質についてはどう思いますか?
 
西村さん 内容に対するつまんないと、
文体に対するつまんないは
分けたほうがいいと思う。
それを一緒にしないことかな。

とにかく、自分がやりたい、
頼まれもしないのに勝手にやっちゃうようなことが
自分の中に育っていると長続きしやすい。

まずはそういうテーマや切り口を
見つけることでしょうね。
 
YOSH そういう自分のテーマを探したり、
共有する機会をつくることも、
大切かもしれませんね。
 
 

田瀬理夫さんに焦点を当てた『ひとの居場所をつくる』
 
YOSH 西村さんは、どうやって研究テーマを
見つけていったんですか?
 
西村さん 最初はね、自分の働き方を
なんとかしたかったんです。
単に自分が勉強したくて、
自分で授業を作っていった感じだから。
 
YOSH 自分でカリキュラムを組み立てた。
 
西村さん そう。それに加えて、
その頃、書かずにいられなかったのは、
「なんで人間が、人間の仕事を通じて、
 互いに劣化させ合うようなことになっちゃうの」
って気持ちでした。

そうして、いろんな人に話をきいたり、
本を書きながら、だんだんと仕事をめぐる
構造的な問題に、興味がわいてきたんです。
 
YOSH 構造的な問題?
 
西村さん 多くの人は、よりよく働きたいと思っている。
願わくば、「これが自分です」って言える仕事をしたい。
なのになぜそれが叶わないんだろう、と。

本人の意志にかかわらず困難が生じている、
ということは生活習慣病と同じで、
慢性病化しているわけです。

手に取りやすいところに
炭水化物が多いとか、
僕らを取り巻くシステムが
そうなってしまっている。

そんな風に問いがどんどん変わっていく中で、
今は社会全体の仕組に、自ずと関心が行きました。
 
YOSH 西村さんの著作に刺激されるように、
今はいろんなところで働き方についてのイベントが
増えてきていると思うんです。

自分の研究テーマが、みんなの関心事として
共有されていくのがすごいなあと。
そのあたり、ご自身としてはいかがですか?
 
西村さん うーん。そもそも働き方って、
いつの時代もある普遍的なテーマですからね。

だから、自分がすべてだとは
もちろん全然思っていないです。
ただ、ひとつのラインナップには
載っていたんだと思う。
 
YOSH いま、ちょっと悩んでいるのが、
西村さんのように、いつか著者になれたら最高ですが、
そこにいたるまでに、勝手に“研究家”と
名乗っていいのだろうか、ということなんです。
 
西村さん 俺の場合、“研究家”として
品定めされた記憶はあまりないな。

関心事はあって、アンテナは立っているけど、
年間200件の仕事場をまわるとかはしてないわけですよ。
学会に出て、とかそういうことでもないし。
 
YOSH 論文を書こうみたいなもの特に別に。
 
西村さん ないないない。
 
YOSH ふむふむ。
考えてみたら、"研究者"と"研究家"で、
ニュアンスの違いがあるのかもしれませんね。
 
西村さん 一種の冗談だからね。
 
YOSH ただ、市井の研究家であっても、
何かアウトプットの場があることって
大切だと思うんです。

とはいえ、個人の研究だけでは、
話を聞いてもらえないかもしれない。
だからこそ、グリーンズに掲載されるので、
話を聞かせてください、みたいに
言わば、グリーンズを使っていただくことで、
媒体としてサポートできることもあるのかなとか。
 
西村さん 媒体が信頼されているなら、
それは絶対にありますね。
グリーンズもそこまできていると思いますよ。
 
YOSH 西村さんにそう仰っていただけると
本当に感慨深いです。

それにしても、今までのお話を伺っていると、
“研究家”の意義って、仮説や問いを
発しつづけることなのかもしれませんね。
 
西村さん うん。あるいは、矢印ですね。
誰も見ていないようなところを、
「これ」って示すと、みんなの目がとまるようになる。
 
YOSH いい例えですね。
 
西村さん とにかく研究家にとって大事なのは、
真剣さだと思います。

独りよがりにならないための方法は、
「そのことを自分が世界を代表して書いている」
ようなつもりでやることだと思う。
好き嫌いだけでなく、「たまらん」、
「他の人にはまかせられん」と思うこと。

例えば、こういう服についているタグ。
タオルについているタグの研究でも。
タグの最前線、こんにちのタグ、
みなさんタグをどう思っているの?とか。
 
YOSH タグ研究家、いいですね(笑)
 
西村さん そして、そのひとつの形として、
さっさと本を書いちゃったほうがいいと思いますね。
やっぱり、多くのライターさんたちは、
著作がないことに悩んでいる気がします。
 
YOSH 自分自身の分身となるものを
つくるということですね。
グリーンズもブックレーベルを通じて
『◯◯』著者を増やしていけたらと思いました。

今日はたくさんのヒントをありがとうございました!
 
 


SCENES

稲刈り、STUDYHALL!、LOCAL SUNDAY、トレイルラン...
近ごろのグリーンズの風景

selected by Nao, Yosh, Ono, Shotaro and Kota

 

2015年9月19日(土) いすみにて
田んぼに埋まった姉の長靴を探す次女。(菜央)
 

2015年9月21日(月) 京都にて
この秋、「everyone's STUDYHALL!」というマイプロジェクトをはじめました。
こちらは「STUDYHALL! gathering」の風景。ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!(YOSH)
 

2015年9月27日(日) 東京にて
陸前高田 箱根山テラスの長谷川さん。ぶっちゃけ話がw #local_sunday(小野)
 

2015年10月4日(日) 斑尾にて
#斑尾トレイル 50K、ヘロヘロになりながらなんとか完走。笑(しょうたろう)
 

2015年10月12日(月) 虎ノ門にて
リトルトーキョーの小屋を撤収しました!いすみの菜央さんの家へ。(コウタ)
 

 


COMMUNITY

greenzプロデューサー小野裕之に聞く、
グリーンズ10周年に向けて、取り組んでいること

with Hiroyuki Ono / interview by Namicky


こんにちは、greenz.jp編集部アシスタントの並木香菜子(なみっきー)です。

グリーンズでは10周年を迎える2016年に向けて、さまざまなトライ&エラーを続けています。そこで、こちらのcommunityコーナーでは、NPO法人グリーンズの活動にさまざまな形で関わっているメンバーに、10周年に向けて取り組んでいることを伺っていきたいと思います。

第三回は、NPO法人グリーンズ事業統括理事、greenzプロデューサーの小野裕之(おのっち)さん。小野さんがいま考えていることって?(なみっきー)


 

greenzプロデューサーの小野裕之
 
なみっきー おのっちさんがグリーンズに参加したのは、
2009年12月ですよね。
 
小野 もうすぐ丸6年ですね。早!
 
なみっきー 今年の春までは、
"副編集長"という肩書きでしたが、
今は"プロデューサー"という立場になりました。
具体的に、どんな仕事を担当しているんですか?
 
小野 ひとことでいうと、
取材先のみなさんのように、
社会に対して何かやりたいことがある人と、
大きな企業や行政の人たちが思う
「こんな人と一緒に価値をつくりたい」という人を
マッチングさせることで、
greenz.jpの事業収益化を図ることですね。

小さくてもいいから何かプロジェクトをつくって
協業を進めること。
具体的なアクションが生まれる環境づくりが、
僕の役割です。
 
なみっきー そもそもなのですが、おのっちさんが、
グリーンズに参加したきっかけは?
 
小野 2009年は、僕が社会人4年目に入った年で、
タイミング的に何か新しいことを
始めようとしていたんです。

そんなときに、当時よく遊んでた、
青山のファーマーズマーケットなんかも
運営しているメディアサーフの堀江くんから、
「小野ちゃんは大御所の下でついて
 働いてるのイメージつかない。どちらかというと、
 小野ちゃんはゼロから自分で
 つくり出すのが面白い人なんじゃないの?」
って言われて、ハッとしたんです。
 
なみっきー 鋭い指摘ですね。
 
小野 本当はその言葉を
自分の中から出せたはずだったのに、
実はデザイン業界で少し著名な方からも
仕事のオファーをいただいていたので、
それに対して思い切れなかった
自分のミーハー心とか不安な心を
爽やかに取っ払ってくれて。

そんなときに、僕のことを
必要としてくれていると感じたのが、
圧倒的にグリーンズでした。
決め手は仕事内容よりは、
最終的に仕事に対して
誠実かどうかで決めましたね。
 
なみっきー そんなおのっちさんが、
10周年に向けて考えていることを
教えてください。
 
小野 誤解を恐れずに言えば、
6年前はあんなに編集者に
憧れていたはずなのに、
ウェブマガジンがコンテンツを発信していくことに、
だんだん興味がなくなってきていて。

それよりも、情報を発信したことに
興味をもって集まった人たちに対して、
「そのコミュニティで何ができるか?」ってことに
完全に興味が移ってますね。

もちろん記事の内容はどうでもいい、
とかではなくて。さらに進んで、
同じ価値観をもった人の集合体が
集合として何ができるのか、
ってことに興味があります。

例えば「何か新しいチャレンジをするときに
 何を足がかりにすれば良いんだろう?
 そのパイがそれなりに大きいのであれば、
 その足がかりを社会として用意するとどうなる?」 とか。
 
なみっきー なるほど。
 
小野 greenz.jpの読者は、少なくとも
自分で道を切り開いていける人が
ほかのコミュニティより多いと思うから、
彼らが歩んでいく道をどう補強するか、
ってこととかが大事かなと。

だって、そういったチャレンジ精神あふれる
イノベーターとかアーリーアダプターとかって、
往々にして孤立しちゃうこともあるから。
 
なみっきー そうですね。
 
小野 あと、僕はやっぱり仕事という軸に
興味があるんですよね。
というのも、あったらいいなと
思っているものがあるけど、
それを仕事まで落とし込めない、
っていう人が多いんじゃないかと思っていて。

やっぱり仕事ってつくるものだから、
やりたいことがあるんだったら続ければいいし、
続けていくと仕事にしていく術は身につくから。

仕事をつくるって高度に思われがちなんだけど、
誰だって始める前は素人だし、
それがだんだんとできるようになって、
できるだけ最短でできるようになれば
仕事にしていいわけだから。

特にこれからは、仕事のバリエーションを
増やしていかないと、なかなか幸せを
感じれないんじゃないかな~、というのは
すごくよく思うんですよね。
 
なみっきー たしかに、おのっちさんは、
働きながら悩んでいる人に
いろんな可能性を示している印象があります。
 
小野 それは意識的に取り組んでますね。
もうシンプルに、新しくて楽しい仕事を
提供するのが僕の仕事だと思っているので。
 
なみっきー 頼もしいですね!
例えばで言うと、「グリーンズの学校」はひとつ、
形になりつつありますね。
 
小野 「グリーンズの学校」は、
取材先の人に講師になってもらい、
greenz.jpライターがファシリテーターになる
という座組づくりをすすめています。

greenz.jpの読者の方に学んでもらう場所は
つくっていきたくて。
そのためには拠点を構える必要は
あるかなと思っているから。

仕事帰りとか、思い立ったときに
ふらっと寄れる学び舎をつくりたいですね。
東京はグリーンズのオフィスになると思うけど、
大阪や京都にひとつ、あとは福岡も
具体的なお話があるので実現したいです。
 
なみっきー 私も最近、編集学校に参加して
いろいろ吸収することがあったので、
学校が広がっていくことに期待しています。

では最後に、greenz people会員のみなさんに、
抱負やメッセージを!
 
小野 最近、greenz peopleで
「コミュニティ部」っていうのが始まったんだけど、
思ったより人数が多く集まっていただいたので、
どうやっていこうかと思っていて(笑)

今後はもう少し、greenz peopleの人同士が
つながる機会を、グリーンズからの投げかけじゃなく、
greenz people会員の投げかけできるようにしたい。

その機会をgreenz peopleの人にうまく使ってほしくて、
そのために何をどうしていくのかを、
会員のみなさんと一緒に考えていきたいですね。
 
なみっきー そうですね。
まずはコミュニティ部を盛り上げていきましょう!
 
 



Q&A

greenz people担当の正太郎くんに質問です。
「いい意味で、"人を巻き込む秘訣"って?」

with Shimada Tomoyasu


メルマガの〆は、greenz people と一緒につくるフリートークの質問コーナーです。
ご質問・ご意見などは people@greenz.jp までお気軽にお寄せ下さい!

 

今回は、会員の島田智康さんが質問します

Q. いい意味での「人を巻き込む」秘訣を教えてください

正太郎さんは、greenz peopleはもちろん、様々なことに取り組まれているかと思います。いろんな人たちと一緒に取り組む場合、当たり前ですが、気持ちよく参加してもらうことが大事じゃないかと思っています。実際、people drinksにも、いい意味で企画側に巻き込まれました(感謝!)

また、私は、仕事上で面識ない方にも協力をお願いしないといけないことがよくあります。今いる組織名のお陰もあってご協力いただけていますが、どこか事務的になりがちです。もっとよい形でアプローチしコミュニケーションできれば、違った展開もあるのかなと。(島田さん)

▼ ▼ ▼


 greenz people担当の正太郎が答えます

A. 月並みですが、「楽しい」と感じてもらうことです!

島田さんも巻き込んでしまってごめんなさい(笑) とても助けられていますよ!

あらためて「巻き込む」という言葉を調べてみると「(1)巻いて中に入れる。包むように引き込む。」「(2)いやおうなしにかかわりを持たせる。」という意味があるようです。

後者は人と人の間になんらかの強制力が働いたり、当人の意思を汲み取らない事情がある時に使われる言葉ですが、これはむしろ避けたいことですよね。ジャイアンのような有無を言わさない支配力を感じさせます。

一方で、前者の「包むように引き込む」という表現は、ぼくが意識しているものに近いかもしれません。

誰かに参加してもらったり、協力してもらって企画やプロジェクトを進めていく上で大切にしていることは、関わること自体を「楽しい」と感じてもらえるような場を用意することです。

「楽しい」という言葉だと月並みな表現になってしまいますが、その中には、自分の仕事や暮らしに活かせるヒントが見つかったり、思いもよらないような人との出会いがあったり、関わること自体で、自分の人生がアップデートしていくような楽しさを感じられることが大事だと思っています。(もちろん、ただお酒を飲んで騒ぐような楽しさもぼくは好きです笑)

そういう楽しさを感じてもらうには、主体的に参加してもらうことが大切なので、自ら考えて動けるように、ある部分をそのままお任せしたり、全体のことについて一緒に考える機会をつくることなどを意識しています。

最初の話に戻りますが、ぼくは「楽しい」空気で包んで、島田さんのような素晴らしい協力者を引き込まさせてもらっているのかもしれません。これはうまくいっているマイプロジェクトなどには必ず共通していることかもしれませんね。

ビジネス上のやりとりなど、関係性にお金の要素が入ってくると少し力学が変わるかもしれませんが、「楽しい」ということは継続的なよい関係を築くためには前提になると思います。

お互いに所属の看板があると、どこか事務的なコミュニケーションになるのもよく分かります。まずは看板を下ろして、楽しいランチに誘うのはどうでしょうか?私たちがそうだったように◎


 



最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
次回の発行日は<11月中旬>の予定です。

メールマガジン編集長:YOSH(グリーンズ編集長)
編集:スズキコウタ(グリーンズ編集部)
発行:NPO法人グリーンズ
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