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環境エネルギー政策研究所 プレスリリース

四国電力で自然エネルギー100%超・九州電力で太陽光発電が80%超

2018年8月13日(月)

当研究所は、一般送配電事業者から公開されている電力会社エリア毎の電力需給の実績データをもとに、国内の自然エネルギーの普及状況を分析いたしました。

■ 概要

  • 四国電力の自然エネルギー供給割合がピーク時(2018年5月20日10時から12時)に電力需要に対して最大100%以上に達した。1日平均でも52%に達している(太陽光24%)。
  • 九州電力では、ピーク時(2018年5月3日12時台)に太陽光発電が電力需要の81%に達し、自然エネルギー比率では最大96%に達した。
表1. 四国および九州電力エリアの系統電力需給での自然エネルギー割合(2018年度第1四半期)|出所:各電力会社が公表する電力需給実績からISEP作成

■ 分析

一般送配電事業者から法令に基づき公開(2016年4月より)されている電力会社エリア毎の電力需給の実績データ(電源種別、1時間値)[1]によると、2018年度の第1四半期(4月~6月)において四国電力エリアの電力需要に対する自然エネルギーの割合が平均で32%に達した(太陽光の割合は約13%)。

 [1] 電力広域的運営推進機関(OCCTO) 系統情報サービス「需給関連情報・供給区域別の供給実績

特に四国電力エリアの2018年5月20日(日)のピーク時(10時台)の1時間値では最大101.8%(太陽光は72.9%、水力が25.3%、風力が3.2%、バイオマスが0.5%)に達し、10時から12時の2時間に渡り日本国内で初めて100%を超えた。変動する自然エネルギー(VRE:太陽光および風力発電)の割合もピーク時には79%に達している。

1日間(5月20日)の平均でも自然エネルギーの割合は電力需要の52%に達している(図1)。四国電力エリアでは、すでに215万kWの太陽光発電設備が導入されており(2017年9月末現在)、ピーク時の発電出力は173万kWに達している。この際の四国電力の需給調整では、会社間連系線と揚水発電が主に用いられており、火力発電の出力調整はあまり行われていない。

図1. 四国エリアの1日の系統電力需給の実績(2018年5月20日)|出所:四国電力が公表する電力需給実績からISEP作成

一方、九州電力エリアでは2018年5月3日(祝)12時台に自然エネルギーの割合が電力需要に対して96%に達しており、そのうち太陽光が81%に達している(図2)。九州電力エリアでは、太陽光発電が752万kWすでに導入されており、VREの比率はピーク時に84%に達しており、四国よりもVRE比率が高い。

需給調整は、火力発電の出力調整と揚水発電により行われており、会社間連系線は調整用には用いられていない。原発や会社間連系線で需給調整していないにも関わらず、VREに対する柔軟な調整が行われている。会社間連系線の活用や原発を停止すれば、太陽光発電や風力発電の抑制を回避しながらさらに導入してゆくことは十分に可能である。

図2. 九州電力エリアの1日の系統電力需給の実績(2018年5月3日)|出所:九州電力が公表する電力需給実績からISEP作成
なお、環境エネルギー政策研究所では、各電力会社から公表されているデータに基づき電力需給の見える化サイト「ISEP Energy Chart」を公開しており、2016年4月のデータから各種のグラフや数値を調べることができる(現時点では2017年度末まで)。

このプレスリリースについてのお問い合わせ

認定NPO法人環境エネルギー政策研究所
東京都新宿区四谷三栄町16-16
Tel: 03-3355-2200
Fax: 03-3355-2205
Web: お問い合わせフォームはこちら
担当:松原
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