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SKUを増やしたい!
vol.265 ライン拡張で注意すべき2つのカニバリ
こんにちは。株式会社ホジョセンの金瀬です。
実際に現場から出た声をもとに抽出したQ&Aや、セミナー告知など、企業や自治体のマーケティングに関する情報を無料でお届けするホジョセンメルマガ。第265回目の配信となる今回は、「ライン拡張で注意すべき2つのカニバリ」をお届けします。
目次
1. マーケティングQ&A『ライン拡張で注意すべき2つのカニバリ』
2. 関連コラム
3. マーケティングQ&Aの募集について
4. ホジョセン会員のご案内
1. マーケティングQ&A
ライン拡張で注意すべき2つのカニバリ
Q
飲料メーカーのマーケティング部に所属しています。この春、フルーツ系飲料で新商品を出したところ、特にターゲット層である健康意識の高い中高年女性から好評をいただき、夏の市場に向けてさらに売上を伸ばすため、SKUを増やす方針となりました。フレーバーや容量によるライン拡張を行う際に、何か気を付けるべきことはありますか。
(飲料メーカー)
A
フレーバーや容量によって商品のライン拡張を行う目的は、売上を伸ばすことになります。人気な商品の種類を増やせば、売上は増加していくようにも思えますが、それぞれの商品は独立ではなく、互いの売上を食いあうカニバリが起こることを想定しておく必要があります。ライン拡張の際に注意すべきカニバリは、以下の2つです。
・
選択のカニバリ
商品のライン拡張を行う目的は売上を伸ばすことなので、SKUを増やす上で最も重要となるのは、
今取れていないターゲットを獲得できるか
ということです。既存のフレーバーを商品A、新しいフレーバーを商品Bとしたとき、もし商品Bを選択するのが元々商品Aを買っていたユーザーである場合、既存のユーザーが新フレーバーの購入にシフトしただけで、売上の伸びは期待できません。容量のラインを増やす場合も同じで、別の容量の商品を同じ人が買うのであれば、むしろ小さい容量にシフトして売上が下がる可能性すらあります。そのため、ラインを拡張することによって別のターゲットにアプローチできるのかを事前に確認しておくことが大切です。
また、選択のカニバリを防ぐ手法としては、TURF分析というものもあります。例えば10種類のフレーバーがあったとき、消費者の購入意向が高い上位3種類を商品化すればいいというわけではありません。なぜなら、上位3つを買う人が同じ人たちである場合、選択のカニバリが起こって売上の増加が見込めないからです。このように、どんな組み合わせであればカニバリを抑えつつ売上を伸ばすことができるか、ということを考えるときに役立つ分析であるため、使用を検討してもいいかと思います。
・
棚のカニバリ
もう一つのライン拡張によるカニバリゼーションとして、
新しい商品を出したことによって自ブランドの別の商品が棚落ちしてしまう、棚のカニバリ
のリスクを考えなければなりません。日本は売り場の面積が狭いため、新商品で棚を取るためには、他の商品から奪わなければならないことが多々あります。その際、最も簡単で可能性があるのは競合ではなく、自分たちの他の商品の棚を奪うことです。そして棚落ちするということは、その店舗における商品の売上がゼロになることに等しいため、ライン拡張によってそのブランドの売上が伸びても、棚のカニバリによって別の商品の売上が下がってしまう場合があるというわけです。よって、
棚落ちしないSKUの数はいったい幾つなのか、また、それを定番で展開するのか期間限定にするのかという検討を事前に行っておく
ことは不可欠だといえるでしょう。
2. 関連コラム
『既存ブランドを活かしつつ、カニバリを起こさないターゲット設定』
SKUを増やすだけでなく、
既存のブランドを活かした新商品
を開発するにあたっても、カニバリを起こさないための検討は必須です。
https://www.hojosen.co.jp/blog/2552/
『クラスター分析でカニバリを防ぐ』
カニバリを防ぐには、
クラスター分析
も有効です。
https://www.hojosen.co.jp/blog/2700/
3. マーケティングに関するお悩みを募集します
マーケティングを実践する現場でお困りのことはありませんか?
皆さまのマーケティングについてのお悩みごとに、ホジョセンメルマガ・マーケティングQ&Aでお答えさせていただきます。
調査を実施するも上手くいかない、効果測定の仕方が分からないなど、普段のマーケティング活動でのお悩みごとやお困りごと、および疑問をお寄せください。
<応募方法>
お問い合わせフォーム
に必要事項をご記入の上、お問い合わせ内容欄にご相談内容を記載してください。
※回答にあたり、応募者の方の個人情報を公開することはございません。
ご相談内容によっては、マーケティングQ&Aでお答えできない場合もございますので予めご了承ください。
4. ホジョセン会員のご案内
ホジョセン会員とは
・弊社が実作業を伴わずコンサルテーションに専念することで、月々の費用を10分の1以下に抑えたリーズナブルな顧問契約です。
・ニーズに合わせたエントリー、ベーシック、プレミアムの3つのコースをご用意しています。
・定期的に貴社専用のセミナー・勉強会を開催することができますので、セミナーをお考えの企業様には大変お得になっております。
・通常のプロジェクトをご発注いただく際、コースに応じたディスカウントが適用されます。
・ホジョセン会員様の特典として、セミナー開催時の録画は無料とさせていただきます。
WEB会議でのコンサルテーション(WEB会議コンサル)について
・ご契約時に訪問コンサルとWEB会議コンサルの利用割合を決めていただきます(ご契約後の変更も可能です)。
・WEB会議コンサルの未利用分に限り、最大1時間まで翌月への繰越・利用が可能です。
・WEB会議コンサルは弊社契約のWEB会議システム上または企業様がご利用されているWEB会議システム上で行うものとします。
・弊社契約のWEB会議システムのご利用に関して、システムへのアクセス・動作確認などを事前に行っていただくことは可能です。
今日のひとこと
明日7月23日は海の日で、世間は4連休に入ります。本当であればオリンピックの開会式があったと思うとなんだか寂しい気持ちになりますね。来年にはコロナも落ち着き、みんな笑顔で東京オリンピックを迎えられるようになっていれば良いなと思います。
お問い合わせ
さて第265回ホジョセンメルマガはいかがでしたでしょうか?次回の配信は7月29日を予定しています。
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