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身近にあるコトバについて、遊び心もって接していくこと。そこに物語りのヒントが隠されています。
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こんにちは。4月21日(火)です。
今週のメールマガジン
モノガタ レ クスプレス
をお届けしています。
#124 <想像力をひろげる> コトバの語感を養う
// quarantine、自粛、retreat、修行
the way of life
先週のメールマガジンの文末、編集後記で「仏教」について少し触れました。私にとって、仏教とは "哲学" のようなものです。生き方 = the way of life という感覚でしょうか。
政治宗教の話は、一般的にはタブーとされています。ですが、仏教(正確には原始仏教)も哲学の話と捉えてしまうと、話すことに対して、少なくとも自分の中の壁は低くなります。
さて、仏教つながりで。日本語で "修行" と聞くといかがでしょう。世の中のものを一切合切なげうって、その道に入っていく厳しいイメージがあります。
一方で、英語で修業に該当する概念(practiceかな?!)はなさそうですが、それに似た言葉でよく見聞きするのはコチラです。
retreat
(リトリート)
ウェブスターのオンライン辞書によると定義は以下。
a period of group withdrawal for prayer, meditation, study, or instruction under a director
一定期間のグループワーク(静かな場所へ)。祈るため、瞑想するため、研究するため。指導者があってのものであること
よくハロウィンで、
trick or treat
(いたずらか、お菓子か)とありますが、
treat
に
re
がつくので、ご褒美が自分自身に繰り返されるイメージでしょうか。
リトリートは少し柔らかいイメージがあります。
※別の意味で、軍隊の撤退なども示すので文脈にご注意を
逆に retreat を日本語に直すと難しいですね。ネットの履歴をのこし忘れたのですが、「静修(瞑想)」をあてる辞書もありました。
修行よりも、静修の方が見合っている気がします。
自粛、quarantine(クワランティーン)
自粛
はいかがでしょう。「粛」は漢学者 白川静さんの字統を引くと以下の意味合いのようです。
粛は、筆と規(ぶんまわし、円を描くコンパスのような文具)とで文様を描くことをいう。そのような文様を加えることは、器物を聖化するゆえんであり、そこから粛敬、粛慎、厳粛等の意味が生まれる
とあります。高潔なイメージですね。自粛は高い自律性が求められそうな語感です。
一方、英語圏の自粛で使われる
quarantine
(クワランティーン)。こちらは、隔離とかそのような意味ですが、oxford 英英辞典によると
a period of isolation for people or animals that have or may have a disease
病を患った(かもしれない)人間や動物が一定期間、身を離れて置くこと
とあります。こちらは身を置いてねと具体的な語感があります。
そして、クワランティーンがなんとなくイタリア語やスペイン語っぽいなと思っていたのですが、イタリア語からの由来でした。
quarantina (クワランティーナ)は "40日"
を示すようです。この語源を踏まえると、quarantineは具体的な意志を持っていますね。
このように
コトバの語感を楽しみ、味わうことは、想像力を養うことにつながる
と思います。このようなご時世ですから、「ん?おや、この言葉の使い方は...」と思われたら、それらの語源を調べてみるのもよいかもしれません。
そして、言葉のゆえんを知ることは単なるコトバ遊びにとどまらず、もしかすると、私たちのモノの考え方に根強く影響しているかもしれません。
と言いますのも...
福沢諭吉は「 Right 」をどう訳したか
明治時代、欧米から新しいものの考え方が輸入されてきましたが、そこにおいて福沢諭吉翁の果たした役割は絶大なるものだと思います。
たとえば法律でいう、Right。
そう、ケンリ です。いまは「
権利
」が一般的です。
これに対して、諭吉翁は「
権理
」と訳を当てはめることを主張したと言います。
権利の利は、利益、利己的など、意識の矢印が "自分向き" に感じませんか。
一方、権理の
「理」は "ことわり(もの道理、自然な流れ)"
です。意外と気が付かず、身近に使っています。たとえば、料理という言葉にも使われています。こちらは、意識の矢印が "外向き" に感じます。
もし、権利という言葉が、権理となっていたら、日本の法律に関わる意識、市民意識はどのようになっていたのでしょうか。
そのようなことも味わいながら、過ごしてみませんか。そこにも物語りのヒントは隠れているように思うのです。
コーヒーブレイク
海外の古典を取扱う岩波文庫。翻訳が固いということで、他の出版社から現代語訳などが出ていることもあります。確かに私も、岩波文庫の翻訳は読みづらく、他出版社に頼ることが多いです。
ただ、これも福沢諭吉翁と同じく、当時の翻訳者が意訳せず、逐語訳でつくりあげた当時の日本人の結晶なのだと思います。そう考えると、そのような思考の強靭さを私は持っているかなぁ、いや持っていないなぁと思ってしまいます。
:: 編集後記 :::
今回の「権理」については、お世話になっている法律家の先生とのメールのやりとりでふと思い出しました(ありがとうございます)。
しかし、クアランティーンが40日を意味し、その語源のもとたるイタリアの状況をおもんぱかると心苦しいですね。40日...
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