第4回 コロナウィルスがNY上陸 笑いと●●で対策
きょうはひな祭りですね!私は、甘酒は手元にありませんが、ワインを飲んで祝います。
ニューヨークで大きなニュースとして、3月1日から小売店などでのビニール袋の無料配布が禁止となりました。紙袋は5セントです。アメリカのスーパーは紙袋の質がすごくよくて、タダなのはびっくりだったので、環境を守るためにはとてもいいことだと思います。
南米コロンビア系のパン屋で
先週号の最後に「ニューズレターに時間をかけすぎている!持続可能にしたい!」と書きましたが、いくつかフィードバックを頂きました。感謝!!「無理しないで、できるときに」「週一のペースは守って、でも内容を、重いの軽いの混ぜていったら」「英語でも読む」「英語だと読まないかも」「読んでまーす」。本当にありがとうございます!そこで今回からこうします。
①英語と日本語両方で書く!今週号は、英語と日本語、2通お送りします。
②内容は、移民メディアに関わることではありますが、移民メディア探訪に限らずに。長さは話題によって変えます。
今回は、コロナウィルスに翻弄されている日常をお伝えします。
コロナウィルスへの恐怖を笑いに変えたら心が軽くなった!
先週中華街で買って食べたエッグタルトの2つめ…!本当は翌日食べようと思っていたのですが、いきなり怖くなりました。コロナウィルスは潜伏期間が平均5.8日と言われています。朝目が覚めて、前日に中華街で食べたおかゆや麺、エッグタルトの影響が気になり始めました。「あと5日何もなければ大丈夫かな」なんて考え始めていたんです。中華街ものだからって危険じゃないよ、と言っていたはずが…。
中華街で買ったエッグタルト、牛肉お粥、新鮮米麺(野菜)
ところで家主のジェーンもジェーンで、私が中華街でエッグタルトを買ってきたことを友達に話したんですって。それがまたキラージョーク。
ジェーン: (私が食べなかったからアヤコは冷蔵庫にタルトを入れたのよね。
友達:へぇ!そしたら冷蔵庫は細菌だらけになるね!
これ、最初は冗談なのか、フェイクニュースに踊らされている人なのかわからなくて戸惑いましたが、どうやら冗談だったみたい。ジェーンは「はっはっはっ」と呵々大笑です。こちらはこちらで同僚の記者にタルト話を伝えると、「あーあ、ジェーンの親戚や友達がこの話を知ったらアジアからの刺客だと思われるよ」と言われて大笑いしました。
相手を選びますが、こんな状況下でのジョークはすごく楽しい、と思いました。
そこできのうは、あるネパールレストランで敢えて「コロナビール」を頼みました。コロナビールの株価が下がっていると聞いていたからです。「コロナウィルス入っていないやつね」と付け足すと、他の客も店員も大笑いしてくれて、とてもよい時間になりました。
はい、飲み始めてから写真を撮りました。
アメリカにいると、何が科学的に正しいのか、考えることが増えます。これまで当たり前だと思っていたことが、習慣や文化のバイアスがかかっていたことがわかるからです。ただ、文化的な価値観も簡単には変えられません。
マスク問題:アメリカの常識はやっぱり日本と全然違う
アメリカでマスクをすることは「細菌は防げないダメな例」と聞いたことはあるでしょうか。冬のはじめにインフルエンザが流行しだしたとき、私はインフルエンザ予防接種を打った上で、予防のためにマスクもしていました。でも、マスクをしていると地下鉄でじろじろ見られますし、コロナウィルスが広がり始めてから、ついにニューヨーク・タイムズでさえ、マスクを買うなという報道を始めました。
たとえば2月29日の記事では「公衆衛生局長官がマスクを買わないようにお達し」
3月2日の記事では「あなた自身がすでに感染しているときを除いて、マスクは役に立ちません。ただ、感染している場合は、ウィルスの拡散を防ぐ助けになります」。
こういう状況なので、マスクをして歩いているとますます、病気か無神経な自己中心的な人物か、無知な人と見られます。私は、このところは、マスクをずっと身につけるのをやめて、お守りとしてポケットに入れて歩き、誰かが咳をしていたらつけることにしました。アメリカ人は日本人と違って、病気で気分が悪いのに外に出たりしません。マスクをするぐらいなら外に出るな、という文化です。
(とはいえときどき堂々と咳をしている人はいて、昨日は5歳くらいの男の子がひどく咳をしていて、隣の母親も鼻水をすすっていて、全く覆いもしないので、ニューヨーク・タイムズはマスクを買うなというよりも、こういう人たちにマスクを配るべきじゃないのか、と思ったりも。)
異文化から来て、アメリカ人に文化的背景や意図を伝えるのは大変です。チャイナタウンのレストランやパン屋数軒をハシゴして、誰ひとりもマスクをしていないことに気づいた私は、中国語新聞の記者に「チャイナタウンに来る人たちに対して、ここはリスクゼロだって見せたほうがいいのでは?マスクをつけて対策をアピールする貼り紙をして?」とメールをしました。すると返信は「フードビジネスに関わっている人たちは特に、全ての必要な措置を取るべきだと私も思う。でも、マスクを着けると誤ったメッセージを送ることになりかねないので、店のオーナーたちは嫌がるかもしれない。差別が怖いからね」。中国人がマイノリティであるニューヨークで記事を書いている彼女は、常に中国コミュニティのためになるかどうかを考えています。中国や日本では当たり前の解決策が、浸透しない理由がわかりました。中国人留学生の多いコロンビア大学の近くでさえ、秋には多かったマスク着用者が減りました。
米メディアの先を行く私の対策
アメリカ人のマスク嫌いは前から気づいていましたが、言われていることを真に受けてみると、たしかに、私ももちろん、日本人もマスクの使い方が甘いと認識を改めましたた。特に同じマスクを一日中着けるのはアウトです。この写真が話題になっていますね。「これは予防でう。ほっといてくれー!」と言っても意味がありません。マスクを手で触るごとに手に細菌が移り、その手で鼻や口を触ると感染します。
https://twitter.com/eddizinh0/status/1234348897201319936?s=20
細菌防御用ならば、▼マスクの口元を手で触らない ▼同じマスクを繰り返し使わない ▼マスクがなくても困らない ようにしたらよいようです。
ニューヨーク市でもきょう、はじめてのコロナウィルスの患者が見つかりました。私自身は、マスクがそんなにないので、ある強力な防衛アイテムを買いました!それは医療用手袋100枚入り!地下鉄で手すりを持つなどした後、家やオフィスに入る前に廃棄します。これで、接触による感染を防げるのではと期待しています。
手袋の広告みたいになってしまいましたが…ほかに、抵抗力を上げることは何でもやっています。アメリカ人と挨拶するときは、握手ではなく肘をぶつけたりしています。
今回、人の笑顔の写真がなくて寂しいので、就職が決まりジョージアに旅立つCUNY J-School の友達との写真を入れます。真ん中のアリアムは、エチオピア人とエリトリア人の両親の元に生まれた移民1.5世。今月からジョージアのNPOで働きます。アメリカの学生は英語を使ってどこにでも行けていいなと思いますが、いやいや英語じゃなくて姿勢かな、と思い直しています。
次はまた別のコミュニティの移民メディア探訪記になると思います!
読了、ありがとうございました。
髙田彩子 Ayako Takada
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