メディアのトレンドとそれを巻き起こすスタートアップを追いかける連載シリーズXimera Media Next Trendsの第 35 回となる今回は、「クリエイターエコノミーの実態とあるべき支援」について、取り上げます。
古くは 2011 年頃よりYoutube Starと呼ばれるYoutubeで収益を上げる人々が出てきたことに端を発し、近年ではYoutube、TikTok、Twitch、Spotify、Substack、またはその領域でクリエイターが収益を得ることができるようになりました。こうした状況はクリエイターエコノミーと呼ばれています。今やクリエイターは世界で 5000 万人以上存在し、1042 億ドル(約 13 兆円)以上の市場規模があると言われている大きな産業となっています。
一方で十分な収益を稼いでいるクリエイターは多くはありません。5000 万人以上いるクリエイターの内、いわゆる趣味レベルを抜け出し、生活に困らない年収を得ているクリエイターは1%しかいないと言われています。
例えば、下図のように各音楽プラットフォームでの 100 万再生あたりの収益(Per Million Streams)は、Spoitfyで 3,180 ドル(約 41 万円)、Apple Musicでも 8,000 ドル(約 104 万円)で、アメリカの東海岸で生活に困らない年収レベル( 60,000 ドル = 約 780 万円程度)を稼ぐには、それぞれ、Spotify 1886 万回、Apple Music 750 万回の再生が必要です。