先週の当欄でチップの話題に触れたところ、読者の方から「欧州で数年前から日本人旅行者の払うチップがダントツで少ないことが問題になっている」という情報提供をいただきました。日本は、「こちらはサービスです」と言ってしまう文化がありそもそもサービスに対価を支払うことに慣れてなく、さらに何でもクオリティの高いものが安く手に入りがちなために、そういう問題が出るのも自然なことなのでしょう。

「クオリティが高いものが他国よりも安く手に入る」というのは、暮らしている分にはコスパが高くてありがたいものですが、国として考えると貧乏であるわけで恐ろしさを覚えます。諸外国からは何千万人という旅行者が毎年来てくれる一方、海外旅行は高嶺の花で、というような状況にならないことを願ってやみません。