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IFAスイッチ

ニュースレター | 2021年8月号

【マーケット概観】

オリンピックの不安と熱狂と資産運用

先月から引き続き、マーケットは大きな方向性なく夏を迎えてしまった。夏と年末年始は市場関係者がおやすみであることからマーケットが動きにくい。特段取り上げるような材料もないので今日は投資家心理についてお話したい。

日本はオリンピックで一応の成功をおさめた。五輪関係者からラムダ株が確認されたことでミソがついてはいるが、その事実だけをもって「オリンピックは失敗だった」というにはあまりに大きく国民の情動を動かした。

当初、日本人の6割がオリンピック開催に反対だったのだが開始直後には5割、終わってみると更に減って4割が「オリンピックは開催するべきでなかった」という世論調査となっている。

この手のひら返しを馬鹿にするつもりはない。なぜなら私もその一人であるからだ。「なんとなく外国から多くの人を招くのは不安」という漠然とした気持ちがあったはずなのに、日本選手が躍動する姿を見たら反対する気持ちはすっかり失せてしまった。特に柔道の金メダルラッシュはコロナでウツウツとした気持ちを吹っ飛ばしてくれたのもあって、すっかり手のひらを返してしまった。

こういった相反する気持ち、アンビバレントな感情は様々なシーンにある。資産運用においては特にその傾向が顕著だ。資産運用を始めれば、もしかしたら資産が減るかもしれないが増えるかもしれない。将来のことは誰にも見通せないからエイヤで始めてしまうしかないとしても、いつ始めるのか。また資産運用を始めたとしてもマーケットが軟調なときにやめてしまいたい気持ちにどう整理をつけるのか。

特に弊社のクライアントの大部分が行っている積立投資は気の遠くなるような時間のかかる作業だ。オリンピックと違って始めるのか始めないのか、やめるのかやめないのかは自分で決められる。そこで、いくつかこの相反する気持ちに整理をつける提案をしたい。資産運用を始めるのもやめるのも、自分の内発的動機が必要だというお話。

1. いつでも始められるから急がない

まず、資産運用をまだ何も始めてないという方に対しては「いつでも始められるから急がない」という言葉を送りたい。よく「早く始めたほうがイイですよ!」「マーケットは今が底ですよ!」と焦るようなことを言う営業マンがいるが、もちろん営業トークである。あなたの資産が減っても彼らには何の関係もない。資産運用がスタートしさえすれば、彼らの営業成績となる。

ではどのような準備が整ったときに資産運用を始めるべきか。それは「もう始めてもよい」と自分でしっかりと自覚したときだ。日々のマーケットを追いかけることは資産運用にとっては有益どころかむしろ有害であり、どっしりと構えていることこそが資産運用の要諦だと心の底から思えたときだ。それまでは些末な情報に振り回されるかもしれないが、資産運用を始めるタイミングそのものよりもその落ち着かない気持ちのほうが大敵なのだ。

誰になんと言われようと、資産運用を始めるタイミングはあなた独自のものが正解だ。もし資産運用を始めたい、とずっと思わなければ? もちろん始めなくて良い。自分の資産がどうなるかをヤキモキしながら何年、何十年も見守り続けるなんて精神衛生上良くない。QOLは資産運用のリターンに応じて向上するものではない。

2. やめ時は外部環境ではなく属人的なものにする

資産運用をすでに始めてらっしゃる方。

「思ったように利益がでない」「当初説明をうけていたものと違う」

こういったことは良くあることだ。営業マンは金融商品を販売するところまでが仕事なのだから手練手管で金融商品を買わせようとする。その中に多少の嘘が混じっていたとしても法令に違反するものではない限り、大きな問題ではない。もちろん定期預金にするつもりだったのに新興国株を買わされていた、みたいなのは論外としても、たとえば米国株ブルーチップファンドのリスクレベルが5段階中3なのか4なのかで問題になることはない。たしかに全資産運用商品の中では「安定的」といえるのかもしれないが、個人の主観とそれとは大きくずれることがある。

なのでそもそも営業マンから聞いた話を真に受けるのが間違っていたということになる。問題はそれ以降の行動だ。これだけ金融商品が世に多く出て優劣が競われているので、金融商品自体にそもそも欠陥がある場合はほとんどない。すなわち変えるべきは金融商品自体ではなく、それを保有する投資家の意識ということになる。

もし住宅など大きな買い物をするとか、失業して当面の生活費を工面する必要があるなど差し迫った資金ニーズがある場合であれば解約をするべきだ。営業マンが、知り合いが言った言葉を真に受けて資産運用を始めたのだけれど、それで不安になっているとすればおそらくご自身の資産運用に対する考えがまだ成熟していない証なので、書籍を読んだりしてある程度の概観をつかんでおくといい。一番やってはいけないのは、「そちらを売って、こちらに乗り換えましょう」という営業マンの言葉に釣られることだ。

資産運用をやめる理由が自分発、個人的なものであれば、外部の言葉に振り回されることなく堂々とやめられる。きちんとした統計を取ったわけではないが、資産運用に成功している個人はやめ時をご自身のなかに持っていることが多いように思う。
 

ポートフォリオ


引き続きリスクオンだが、コロナが長引いてカネ余りにも限界が出てくるのではないかと予想している。すなわちこの超低金利・超緩和はアメリカの数字を見る限りでは悪いインフレを起こしかねない。インフレが一気にスパイクすると中央銀行は資金を吸収するだろう。各種統計を見ながら、市場のてっぺんを目指しつつある状況を見守っていきたい。
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【今月のお悩み相談】


【ご相談】凍結されたHSBC口座から積み立ての引き落としをしたい

積み立て投資をしています。現在はクレジットカードで支払っているのですが、最近HSBC口座に入金がある予定ですので、これを機会に口座振替に変更したいと思っています。

しかし、久々にHSBCインターネットバンキングを使ってみた所、ログイン出来なくなっていました。ATMカードも使えなくなっているようです。これは凍結されているのでしょうか?そして、このような状態でHSBCに送金し、口座振替を設定することは出来ますか?



【IFAスイッチからの答え】まずはHSBCの凍結解除が先決です

HSBCがインターネットバンキングにログイン出来ず、ATMカードも使えないことから、HSBC口座は凍結されていると可能性が非常に高いです。

口座が凍結されていると、出金どころか入金することも出来ません。その為、まずはHSBC香港に行って凍結解除を行い、入金、出金が出来るようになってから口座振替の手続きを行う必要があります。口座振替手続きは書類1枚で済みます。

尚、パスポート更新等を行っている場合は、HSBCはもちろん、積み立て投資を行っている商品プロバイダーへも変更手続きが必要になりますのでご注意ください。
 
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 コロナ禍でも変わらぬ資産運用を
今のIFAと連絡が取れない、代理店と連絡が取れない、運用状況がわからない、手続きをしようとしてもレスが遅すぎて進まない、今のポートフォリオ(ファンド)でいいのかどうか不安など、積み立て投資をされていてお悩みの方はお気軽にご相談下さい。メール、Skype、LINEでの無料相談を受け付けています。

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【目次】
誤解1. IFAってすごい能力の持ち主なんでしょ?
誤解2. 年利10%はカタイって聞いたけど?
誤解3. 英語が分からなくても問題ないんでしょ?
誤解4. 積立は数年過ぎれば止められるんでしょ?
誤解5. とにかく長く契約すればいいんでしょ?
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