チームは通常どおり、決勝はロニーがスタートドライバーとしてステアリングを握る。レースが始まるとすぐに、首位を走る64号車がトラブルによりリタイアとなり、このアクシデントによりフルコースイエローが発動、その後セーフティカーが導入された。セーフティカーがピットに戻りレースが再開すると、ロニーは先頭を走る16号車から離されることなく、落ち着いたペースで走り続け首位を狙う。
レース中盤になると、スティント序盤の燃料消費が改善され、ピットウィンドウが広がった。首位を走る16号車は早めのピットインを決断したが、ニスモチームはクリアランを目指すため数周引き延ばしてからピットインするが、結果は3号車、12号車、16号車にアンダーカットされ4番手でコースに戻った。その後、松田選手は前を走る16号車を追い抜くと、勢いは止まらず12号車もオーバーテイクし2位に浮上する。レースも残り10周になるころには、松田選手は首位を走る3号車の真後ろまで接近、41周目にヘアピンの侵入でインへ飛び込み、ついに首位に立つ。首位に立った23号車は後車を引き離し、今季初優勝を手にした。この優勝により、23号車は昨シーズンから鈴鹿での3連勝の偉業を達成した。同サーキットで3回連続で同チームが優勝するのは史上初のことだ。
また2014年オートポリス戦以来、日産勢が表彰台を独占したことは、ニスモチーム、ロニー、松田選手だけでなく、日産にとって最高の結果となった。
ロニー クインタレッリ
「今シーズン序盤から抱えていた多くの困難をどうにか乗り越えられるように懸命に努力が、ようやく報われました。今日の勝利は本当に嬉しいです。この結果は僕たちがさらに向上するためのモチベーションとなり、ファンの皆さんにもっと喜んでもらえるように頑張るパワーになります。スーパーGT史上初の同コース3回連続の優勝を僕たちが達成することができて、さらに嬉しい気持ちになりました。ニスモスタッフ、ミシュラン、そして素晴らしい応援をしてくれるファンの皆さんに感謝します。」
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