受賞理由
中村茜氏は、岡田利規、 矢内原美邦らアーティストらと演劇・舞踊・美術等のジャンルを越境するプロジェクトを仕掛けてきた。 令和3年は、 「誰もが、いつでも、どこからでも繋がれる劇場」 をとバリアフリー型動画配信事業 THEATRE for ALL を立ち上げ、 また True Colors Festivalにおいてダイバーシティをテーマに多国籍のアーティストや多様なシニアたちとドキュメンタリー演劇に挑むなど、 コロナ禍でも舞台芸術のすそ野の拡大に果敢に取り組む姿勢を評価し今後のさらなる活躍を期待したい。
選考経過
芸術振興部門では、選考審査員及び推薦委員から、文部科学大臣賞候補者として11名、文部科学大臣新人賞候補者として11名の推薦があった。第一次選考審査会において、選考審査員は芸術振興 部門の趣旨にふさわしい候補者を、文部科学大臣賞から4名、文部科学大臣新人賞から4名に絞り込み、第二次選考審査会に臨んだ。いずれもコロナ禍における取組みがこれまで以上に顕著であったが、慎重な議論の結果、文部科学大臣賞にダンサーの川口隆夫氏、文部科学大臣新人賞にパフォーミングアーツ・プロデューサーの中村茜氏を選出した。
(中略)
一方、分野を越境するプロデュースを精力的に仕掛けてきた中村氏は、動画配信事業 「THEATRE for ALL」を立ち上げ、多言語対応や手話通訳、バリアフリー字幕など 「誰もが、いつでも、どこからでも、繋がれる劇場」の実現に尽力した点が評価された。
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