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Newsletter by Ximera, Inc. / No.035

2023年35の大手ニュースサイトの

ライブブログ分析結果

by JACK NEARY | Chartbeat Blog

悪天候のような予期せぬ速報であれ、今年世界中で予定されている多くの選挙の一つであれ、読者はリアルタイムのレポートを求めています。素早く効率的な更新に最適なフォーマットは、情報を随時加筆していくライブブログ(リアルタイム更新)です。


過去1年間だけでも、ライブブログはタイタン潜水艇やウクライナとガザの戦争といったトップニュースを伝えてきました。数時間から数日にわたって矢継ぎ早にニュース速報が展開されるような場合にも、ライブブログはニュースのスピードに合わせて読者に情報を提供しつづけ、読者を引きつけることができます。


従来の記事と異なるそのスタイルと内容がコアとなる指標に大きな違いをもたらすのかどうか確かめるため、米国を中心に35の大手ニュースメディアサイトで2023年に行われたライブブログを分析しました。

ライブブログの平均エンゲージ時間

2023年、Chartbeatネットワーク内の全コンテンツの平均エンゲージ時間は28秒でした。同時期のライブブログだけを抽出すると、平均エンゲージ時間の中央値は48秒に跳ね上がります。


平均85秒間読者を惹きつけたライブブログもありました。このリサーチのために分析したサイトの半数は平均34秒から63秒の間に留まりました。


図の解説: 値の分布を示すために箱ひげ図(box and whisker plot)を使用しています。ボックスの上端と下端は75%の値と25%の値を表し、ボックス内の横線は中央値を表しています。

ライブブログの流入経路分布

ライブブログの流入経路の分布を全コンテンツの流入分布と比較すると、ソーシャルを除いて同様のパターンが見られます。


2023年のトラフィック、エンゲージメント、ロイヤリティの調査では、ソーシャルからのページビューは全体の12%に減少していました。ライブブログでは、調査対象の75%のサイトがソーシャルからのトラフィックが平均して少なくとも14%あり、中央値は22%でした。

ライブブログの回遊性

以前行ったサイト内回遊(リサーキュレーション)に関する調査では、ニュースやメディアのサイトの回遊率は11%で、金融やスポーツのような焦点を絞ったサイトよりも低くなっていました。ライブブログでは中央値で7%です。


ライブブログの読者は特定のイベントに関する最新情報を求めてそのサイトを訪れているので、サイトのほかのセクションやカテゴリーに移動する可能性が低いことは理解できます。しかし、だからといって有益な関連リンクを配置することによって回遊やユーザーエクスペリエンスが改善されないわけではありません。

調査のポイント

深堀された記事が依然として多くのトラフィックとエンゲージメントを集める一方、ライブブログは速報時に素早く最新情報を提供するための重要なツールです。あなたのメディアで次にライブブログを行うときは、この3つを参考にしてみてください。

  • 読者はほかのコンテンツよりもライブブログに長く関わっている。大規模なニュースおよびメディアサイトの平均エンゲージ時間の中央値は48秒だった。

  • ソーシャル・トラフィックはライブブログの重要な流入経路である。適切なタイミングのタイムリーな情報提供はソーシャルメディアのペースを反映でき、サイトの外で行われる会話とサイト内の記事を結びつけるのに役立つ。

  • ライブブログはサイト内回遊は少ないものの、読者はより長い時間を使うため、関連記事にリンクさせる機会は多い。


この調査にはスポーツの試合結果や株価レポートは含まれていません。

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トピックがライブブログを手段とするほど重要である場合、可能ならライブブログをはじめるまでに読者の関心を育てておくことをおすすめします。リサーチが示す有用なソーシャルトラフィックからの流入とあわせ、サイトをくりかえし訪れるロイヤルユーザへの告知および関心の醸成をしておくことで、ライブブログ時の熱とかけあわせて関心をさらに深いものにできる可能性があります。ライブブログを企画する際にご検討ください。


(あとがき)生まれてはじめて胃カメラを体験しました。これまでに経験したバリウムも苦手でしたが、同僚の勧めもあり、オプションのそれに申し込み。事前の同意書も使用する麻酔のものとあわせて緊張感を高めてきます。事前に、事故確率0.000N%などと書かれた同意書にサインをする必要があり、たかが健康診断で世間のみなさんは毎年これにサインしているのか?と数日寝かせ、のちにサイン。申し込んだ手前、引き下がれません。しかしいざ当日を迎えてみると、緊張したのは麻酔の注射くらいなものでしょうか。ベッドに横になり、処置室に入り、なされるがまま、カメラの映像が見られるわけでもなく、患者に不安を与えないためか、途切れのない先生の胃カメラ実況が耳から入るのみです。時間にして5分くらいだったでしょうか。想像していたよりもすんなり事は済み、残ったのは先生の「きれいな胃ですねー」の言葉のみ。胃にカメラを入れることより、麻酔の注射とその針を刺したまましばらく過ごすことに意識を使った気がします。体の負担もバリウムより少ないと感じたので、来年も胃カメラを選ぼうと思っています。未体験の方、おすすめです。


低気圧と気温の落差、それだけで体力も気力も奪われがちです。落ちついて深呼吸しましょう。冷えないように暖かく。食事と入浴、そして睡眠。家族や友だちと気が晴れることをしましょう。元気がないときはどれかが欠けています。


長くなりました。春がきます。おだいじに。


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