ここみち便り：その転職、ちょっと待って！

こんにちは。

プロフェッショナル・コーアクティブ・コーチの畑中景子です。

先週の記事は、いろんな方から反応頂きました。

この手の話は鮮度が大事とも思い、noteの方にも掲載しておきました。

先週のグーグルドキュメントが見れなかった方など、こちらご活用ください。

「ChatGPTの衝撃。人間の仕事の行く末（ここみち便り2023/2/1号 リライト版）」
https://note.com/trottolina/n/n3a8c1c53fa16

さてさて、日本企業の多くはもうすぐ年度末ということで、そのタイミングにあわせて転職をお考えの方も少なくないかもしれません。

キャリアはコーチングのテーマとして最も多いものの一つで、転職もよく話題にあがります。

コーチである私は、転職すべきかどうかをアドバイスすることはありませんし、悩んでいるその転職先がいいとか悪いとか言う立場にもありません。

仮にご勤務先がコーチング料金を負担している場合でも、それがご自身の人生の目的に沿ったものなのであれば止める理由もありません。

じゃあ何をやっているのかといえば、こんなことに聴き耳を立てています。
 

・何のために転職しようとしているのか？

・何がこのクライアントを転職という選択肢に向かわせているのか？

自分自身を顧みて、また、これまでいろんな方の人生に触れさせて頂いてきて、ここにも、私の中に一つの確信に近い仮説があります。

それは、今自分の元に訪れている”人生のレッスン”を避けようとして道を選択すると、場所や環境を変えてもまた同じレッスンが形を変えてやってくる、ということです。

例えばこういうことです。

「この上司の元ではやりたいことをやらせてもらえないから、転職しよう」とか、

「この会社は忙しすぎて自分の時間が取れないから、辞めよう」という時、

自分の自由がきかない原因は勤務先や上司などにある、と考えていることになります。

また、その状況はもう自分にはどうすることもできないと諦めているとも言えます。

この心理、この思考、そして今までの行動パターンのままで転職すると、新しい環境でも、結局、数年以内には、かなりの確率でまた同じことが起きます。

例えば、しばらくするとまた似たようなタイプの上司に遭遇したり、気づけばまた忙殺されているなど。

そして、「やっぱりやりたいことを仕事にするなんて無理なんだ」と、絶望したり卑屈になったり、

「やっぱり自分の考えを理解できるような人物はここにはいない」と傲慢になったり、

または、「やっぱり会社員のまま自由に時間を取るんて無理なんだ。独立しなきゃダメだ」と、独立を急いだりする考えにつながります。

たとえ独立したとしても、やっぱり同じことが起きます。

「会社」や「上司」が「取引先」に変わるだけの話です。

なぜか。

それは、本当に自分の自由を失わせているものは、外部環境ではないからです。

「自分のやりたいことをやっても、ここでは評価されるはずはない」

「こんなアイディアは、うちの会社では賛同してくれる人はいるはずがない」

「こんな時期に休暇を取ったら、白い目で見られるに決まってる」

評価や賛同が得られなかったり、誰かと関係が悪化したり、働きかけが徒労に終わったり、孤立してしまうことを心配している。

あるいは、会社や上司や同僚のことをこんな組織・人だと決めつけている。

もしくは、やりたいことなんて言いつつも、実はそんなにコミットしていないのかもしれない。

その自分の内側にある怖れやプライド、強固な思い込みが、自由に振る舞うことをさせない超本人だったりします。

実際、この当人の周囲の方々と話す機会があると、「もっと自由に大胆にやってくれていいのに。むしろそうしてほしいのに。」という声が驚くほどよく聞かれます。

だから、転職しようかなと思った時、一度は意識を向けてみるべきは、何がそれを言わせているのかということ。

本当は自分は何を怖れているのか？

何を決めつけているのか？

これを一人でやるのは難しいので、私たちコーチのような役割が存在します。

この問いに向き合わず、見ぬふりをして次に行こうとしても、しっかり受け止めて消化して昇華されるまで、それはついてくる。

「今学ぶべきレッスンに気づきなさい」とでも言うように。

そして、これが不思議であり面白いのですが、レッスンにちゃんと向き合うと、その自分に本当に相応しい場所が、自然と開かれてきます。

シンクロニシティが起きてきます。

そういう事例を何度も見てきました。

開かれる先は社内である場合もあるし、社外である場合もあります。

今回は転職を例に取りましたが、人間関係、恋愛・夫婦関係など全てに共通して言えると思います。

このレッスンに向き合ったときは、選択する結果が離脱や別離だったとしても、双方にとって、つらく悲しくはあっても互いに人間の幅が広がる感じがあり、またそこから新しい関係性が始まることもあります。

私自身、独立したのは2019年でしたが、その数年前に真剣に会社を辞めることを考えたことがありました。

その時の私は上記のような考え方だったと思います。

勢いで辞めてしまおうかと思っていた時、幸いにも私の考えを180度ひっくり返してくれた友人の言葉がありました。

その友人のおかげで、私はこの時のレッスンの履修漏れを回避することができたと思っています。

次週は、その時の話をご紹介したいと思います。

では、今日も良い1日を！

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ここみち読書録：https://www.cocomichi.club/entry/2017/12/30

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個別のご相談やご質問もお答えできますので、いつでもお気軽にご連絡ください。

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・次回開催日程  2023年2月10日（金）～12日（日）ZOOM


◆今日のカバーアートも、Open AIが作った画像生成AI「DALL•E2」に描いてもらいました。「呼び止める」を表現したくて、指示したのは「an avocado walking away and another avocado stops it from behind, in illust」。なかなかクリエイティブ。
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畑中　景子

国際コーチング連盟認定プロフェッショナル・コーチ（PCC）
米国CTI認定プロフェッショナル・コーアクティブ・コーチ（CPCC、https://www.thecoaches.co.jp）
ザ・リーダーシップ・サークル認定プラクティショナー（TLCCP、https://leadershipcircle.com/ja/home/）
ビガーゲーム認定トレーナー（https://www.biggergame-japan.com）
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