重慶:「三線建設」「西部開発」「一帯一路」で力を付けた直轄市【中国中心都市&都市圏発展指数2021】第9位
重慶は長江上流に位置し、上海の約2,500キロメートル西南にある直轄市である。同市は長江と嘉陵江という2本の河川が合流する地点に開け、山や川の入り組んだ高低差の激しい地形を持つ。市内の標高差は220メートル近くもあり、長い階段が街の随所に見られる独特の風景をつくりだしている。重慶は北海道に相当する8.2万平方メートルの面積に約3,212万人という世界の都市の中で最大の人口規模を抱える。夏季の気候が高温多湿であるため、南京市、武漢市と並び三大「かまど」と言われている。
重慶は長い歴史を持つ都市であり、『三国志』の「蜀」に属する地として日本でも有名である。1891年に開港し、中国西南部における近代化の拠点となった。1937年から1946年までは中華民国政府の「戦時首都」が置かれ、日中戦争時代の中国の心臓部であった…
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